雨が降る中、陰湿な雰囲気で執り行われた儀式は、おそらく労働者として用をなさないであろう人間を間引きして多数海中に投棄するもの。もうこれを容認できなくなっていたレドはクーゲルとの決別を・・・同じ光景を見て憤りを感じたピニオンもラゲージから次の標的がガルがンティアだと聞かされ、彼女と同様に謀反を決心したシーンですが、この後でのレドとチェインバーとの会話で
「お前はストライカーと戦えるか?」
と聞かれたチェインバーが
「ストライカー、X-3752は現在、同盟の軍務の範疇にはない行動を遂行中、交戦対象として認定は可能である。」
「戦闘行動の方針策定は、いかなる場合も、これを貴官に委ねるものである。」
とあっさり答えたのには、最初はちょっと意外でした。ただ、よくよく考えてみれば、チェインバーがずっと救難信号を発していたにも関わらずストライカーはそれに応えて来なかったし、レドとクーゲルは4階級離れているとはいえ、どちらも軍隊の中ではオフィサー(佐官・尉官)であって、政治家や行政官はもちろんジェネラルやアドミラルといった将官クラスですらないのだから、死んだ惑星と思われていた地球が長い寒冷期を終え現に生活を営んでいる(同盟より文明度は低いけれど船やユンボロを扱える程度の科学技術があり秩序だった穏やかな社会生活を営むだけの政治統治能力もある)人類が存在することを上層部に報告して指示を仰ぐべきなのを、クーゲルとストライカーは啓蒙活動と称して地球上の船団を片っ端から武力で集結させて同盟の社会管理システムを押し付けた一大集団を作ってきてるんですよね。それを独断でやっているのだからクーデターと言えなくもないわけで、チェインバーが「同盟の軍務の範疇にはない行動」と見做すのもパイロット支援啓発インターフェイスシステムAIとして帰結することも大いにありえるんですね。ともかくチェインバーがレドに従うことが明確になったので、彼がクーゲルと対決する道を選んだわけですが、いざ戦闘を始めてみると量産機と指揮官専用機では性能差があるのか優位に立てるのが難しく、それでもピニオンによる咄嗟のアシストを利用してストライカーを船体に叩きつけ抑えこむことに成功し、操縦室を開けてみると・・・クーゲルはすでに死んでいたという、前回の話で多くの人が予想していたオチが待ってました、と(苦笑)。最後にストライカーが
「レド少尉、貴官の行動は無意味である。」
と冷酷に告げたところで引きでしたけど、クーゲルの死亡タイミングによってはストライカーのAIシステム暴走認定が変わってくるので、次の戦闘再開が楽しみですね。
一方のガルガンティア船団。レドがメルティに託した伝言は彼が足止めしてる間に逃げるようにとのことだったが、レドの決意をメルティから聞いていたエイミーが彼との共闘を主張、リジットはじめ一同が尻込み気味な中、オルダムは船団長が引き継いだ鍵で“天の梯子”を使うことを進言。ようやくこれでこれまで伏せられてきたあの高いタワーの本来の機能が見られるわけですね。嬉々として暴れまわっているラケージといい、次回の最終話が見どころ満載のようで本当に待ち遠しいですね。
そして今回のエンドカードは、なんと和泉つばす[http://hisuitei.com/]さん!超嬉しいんだけど、せっかくだから3人娘で描いてほしかったなぁ〜(をい)。
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