新名古屋城の地脈炉暴走が1巻上のクライマックスなんでわかってはいたけど、ED曲『Stardust Melodia』にかぶせた忠勝の最期のシーン、これが涙なしで見られますかっての・・・(泣)。
東国無双はその名に恥じず無双ぶりを見せつけ、
「まだ出るの早いだろ、お前」
と亡き妻の幻想を前につぶやき、亡き妻の形見の指輪を掲げて
「もう、分かたれるこたあねえよ」
で爆発に飲み込まれ、忠義の士として元信に殉じて逝った姿が漢としてあまりにカッコよすぎですってば・・・。
月夜の青と炎の赤を交互に使い分ける演出もアニメならではの良さを活かした感じで印象的でした。
OPカットでEDの流れる時間まで1秒たりとも惜しんで目一杯使って、それでも尺不足は否めなかったほどキツキツに詰めて作られてましたし、原作から削られた台詞とかも多かったですけど、それでも想像以上に感動できたのはアニメ媒体を効果的に活かした演出と声優さんの演技なんだろうと思います。
・・・というか、(フィクションであっても人の死を美化するのはあまりしたくないのですが)それぞれなりに「わが生涯に一片の悔いなし!」とばかりに美しく散って逝った忠勝と鹿角、元信の3人で感動を全部持っていった感もありましたけどね・・・
特に(あれでも原作から大幅に削られていたにもかかわらず)台詞の1つ1つにインパクトの大きかった楠見さんと速水さん(「これより、授業を、始めまぁ〜すぅ!」にはシビレましたw)はベテランならではの演技でした。
尺があって喋る台詞が多かったらもっと映えたでしょうけど仕方ないですね。
ですが、“悲嘆の怠惰”の“掻き毟り”射線上に入った時点ですでに普通の自動人形となっていたはずなのに、最期でこんな笑みを見せた鹿角の画も綺麗で印象的でした。
この画だけでもアニメ化の恩恵が充分あった気すらします。
自慢のスピードも熟練の技の前に完敗してしまった宗茂。
東国無双vs西国無双はやや迫力に欠けた気もしますが、その前の武神vs鹿角が弥が上にも期待を抱かせる出来栄えだったのと、作品世界に独特の一騎打ちはこの東西無双対決が初めてでしたから、できるだけわかりやすく見せることに主眼を置いたようにも思えます。
それと、K.P.A.Italiaにあっけなくホライゾンを連行されてしまったトーリたち含めて、若者が大人になかなか勝たせてもらえないのがこの作品ならではでもありますしね。
若い嫁が何と言おうと、やっぱりダッちゃんの勝ち逃げw
(アニメでの対決シーンの描写は生涯合戦でカスリ傷一つ負わなかったという本多忠勝の史実に合わせたのかもしれませんし、この完勝があったことで後の殉死が一層映える効果もあったような気がします)
さて、次回からいよいよ下巻の内容に突入するようですが、見せ場が豊富なだけに残り8回でどんなふうに仕上げていくのか、楽しみでワクワクが止まりません。