氷菓 第5話「歴史ある古典部の真実」

今回はOP曲もED曲も無し、詰めに詰めて進めた回でしたね。
Aパートで奉太郎が“補足”という言葉を使ってましたけど、このエピソードをアニメに落としこむにあたっても原作の文章に言葉を補い、映像で置換表現できそうな部分は言葉から置き換えたりして、とても充実した濃い内容に仕上がっていたのではないでしょうか。
なんかブラックコーヒーみたいな苦味や酸味があって、しかもオチが少し肩透かしを喰らうようなモヤモヤ感の残るものなんですけど、アニメは作画・演出と声優さんの演技が原作の行間を補って余りある素晴らしい出来だったと思います。
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原作の『氷菓』はデビュー作ということもあってファンの間でも評価は様々ですが、私は関谷純の退学の経緯が、現在京響の常任指揮者を務めている広上さんのコロンバス響音楽監督退任(4年前に拙サイトでも採り上げました)と状況が少し似ているように思えて、既読後はデジャヴュから逃れられず、荒削りながらも当人の無念さが伝わってきて好感を持った記憶があります。

それから、部活動の後に奉太郎とえるが2人で帰るシーンも印象的でした。
奉太郎からえるへの問いかけは前回の流れを引き継いだものでしたけど、その前にえるが奉太郎に
「でも意外でした」
「文集の記事です。結局引き受けてくれましたよね。」
と言ったのは、彼女も奉太郎の省エネ主義を理解してきてるんだと思えて、絵だけでなく会話もちょっと微笑ましかったです。
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