氷菓 第11話「愚者のエンドロール」

今回の奉太郎と入須の対峙、緊張感が程よく表現されてましたね。
なぜ奉太郎に依頼することになったのか、その真意を悟られたことに気づいてからの入須は誤魔化したり安易に言い訳や慰め・謝罪の言葉など口にすることなく、奉太郎の責めに近い言葉すべてを甘受していました(タロット占いの“女帝”の項目にあった‘母性愛’の彼女なりの表れではないでしょうか)が、その姿が絵やゆかなさんの演技でよく現れていたように思いました。
入須に思いの丈をぶつけて尚消えない自身の複雑な感情を持て余している奉太郎の描写もよかったですね。
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そして、入須が今回の一件すべてを割りきって進めていたわけではなく、奉太郎と本郷への良心の呵責があったことは、茶店で奉太郎に一切反論しなかったシーン以上に、チャットで供恵に図星を突かれて彼女にしては珍しく感情を剥き出しにして言い訳めいたレスを返したシーンで表現されていたのではないでしょうか。
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最後の部室での奉太郎とえるの会話、原作ではチャットだったのが改変された部分ですが、モニターの文字でなく実際に面と向かって語り合う方が苦い後味を薄めて柔らかい印象で締めくくるという点で、メディアの違いを巧く活かした演出として良かったように思います。
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さて、次回からは文化祭、『クドリャフカの順番』編ですね。どういった描写になるのか、とても楽しみです。