こちらの期待以上の、良い最終回でした。
制作に関わった全ての方々は本当にお疲れさまでした。
今回、まずは十二単に桜という組合せの絵で雅な雰囲気が表現できていたのは、さすが京都の会社といったところでしょうか。
原作になかったアニメオリジナルでの追加も少しありました(削られた部分もありますが枝葉的なもので本筋への影響はなかったと思います)。
奉太郎と摩耶花、奉太郎と入須、どちらも事件の後の奉太郎へのフォロー的な意味合いの会話内容だったと思うのですが、特に入須との会話は(まさかここでゆかなさんの声がまた聴けるとは思ってなかったので個人的に嬉しかったのもありますが・笑)彼ら2人には部活や家ぐるみの付き合い等々の接点が一切ない関係なだけに、
「あの時私には役目があった。でも、今日はただの男雛だ。こんな気楽な身から虚言は出ないよ。」
には『愚者のエンドロール』の件での感謝や謝罪とか、これを含めた諸々の状況下での彼の能力に対する賞賛とか、いろんな意味が込められていたのかな、と想像すると感慨深いものがありました。
そういえば、祭の様子を描いた作画もゴージャスでしたけど、祭を取り仕切っていた男衆の声優陣がまたなんというか・・・白髪頭の最長老に永井一郎さん、現場を仕切っていた花井役に石塚運昇さん、あと西村知道さんに千葉繁さんに二又一成さんに田中正彦さんとよく集めたもので(笑)。
オリジナルで入ってた一喝
「なぁにしとる!サッサと支度せんか!!」
の迫力はさすがでした(原作でも奉太郎が‘どうしてこんなに迫力を出しているのだろうか’と第一印象を持つ一文がありましたけど)。
奉太郎がえるに呼ばれた時にこの老人だけ何か感じとったような表情をしていましたが、原作でも男衆の中で一番物が見えて機転がきく様子が何度か描写されていて、それを少ないカットで上手く表現していたように感じました。
そして、最後の、えると奉太郎の2人の会話のシーン。
実際に交わされた会話だけを見れば、える→奉太郎はあっても、奉太郎→えるは彼が結局は口にできず仕舞いでしたけど、絵的にはハッピーエンドと捉えていいのでしょうか?
原作ストック的に2期は全くアテにできませんし、それならばこのままハッピーエンドを匂わせる終わり方で締めていいのではないかと思いました。
原作になかった奉太郎と入須の会話を挿入したのも千反田家と入須家の関係を考慮してのことかな〜とか勘ぐってみたり(笑)。
まぁ後味よくいろいろ想像できて良い終わり方でしたし、桜ではじまって桜で終わったのも粋なものでしたね。