先週末の定期のパンフに12月1日に発表と書かれてあったので、公式サイトのアナウンスを待ってたのですが、京都新聞でニュースチェックなんてふだんやんないものですから、指揮者陣の契約に関する記事が載ってるとは知らず、1日遅れでニュース見ました、ハイ。
◆広上さん、10年目に 京響常任指揮者最長の在任期間【2016年11月30日】
京都市交響楽団(京響)は30日、2017年度に京都コンサートホール(左京区)などで開く自主公演の概要を発表した。12代常任指揮者の広上淳一さん(58)は3年契約の4期目となり、これまで最長だった9代井上道義さん(1990年4月~98年3月)の在任期間を超える10年目に入る。
35公演を予定している。12月を除いて毎月開く定期演奏会で、広上さんはブラームスの交響曲第3番を7月、第1番を10月に指揮。京都市出身のベテラン指揮者小泉和裕さんは6月公演で、ベートーベンの交響曲第2、第7番を振る。京響初登場となる北欧出身のオリ・ムストネンさんは、18年2月公演で指揮とピアノ演奏を披露する。
広上さんは地元の音楽ファンと積極的に交流するなど集客力向上に貢献し、楽員の信頼も厚いことから、4期目を託された。「京響の演奏力はすでに世界水準。高評価におごることなく、楽員たちとさらに高みを目指したい」と抱負を述べた。
常任首席客演指揮者には、就任3年目の高関健さんに加え、常任客演指揮者の下野竜也さんも新たに名を連ねる。2人で計7公演のタクトを振り、広上体制を支える。
3人は今月23日に左京区のみやこめっせで開く京響60周年記念特別演奏会で、3分割した楽団をそれぞれ指揮して、シュトックハウゼン作曲の前衛的な作品「グルッペン」を演奏する。下野さんは「3方から音が迫ってくる子どもにも聴かせたいユニークな作品」とPRした。
〔※写真:来年度も京響の指揮者としてタクトを振る(左から)下野さん、広上さん、髙関さん=京都市左京区、京都コンサートホール〕
今年度末で3年契約が終わるしシーズンの締めがマーラーの9番じゃないけど8番なんで、次は広響と掛け持ちになっちゃうけど下野さんだよね〜とか思ってましたが(というか広上さんご自身が超長期はあまり好まないようなことを昔言ってた気がしますが)、う〜ん・・・
3年前の時点では、キリのいいところまで広上さんがやって、来年から下野さんにバトンタッチする・・・つもりでいたのではないかと思います。ですが、京響の内と外の状況が現状のように芳しくないことになるとは、3年前の時点では予想してなかったというか、まぁ普通はできないと言った方が正確ですが、そんなこんなで契約期間満了きたから抜けるいうても、放り出しちゃったまま辞めるんかい?!と責任放棄みたいなことで後ろ指さされてしまうので、とりあえずは内のこと―――第2ヴァイオリンとフルートの首席ポスト、あとチェロのトップもかな、それとホルンの副首席?の空白になったところの人材を埋める―――を片付ける意味で、広上さんを頭に今の指揮者陣の体制を維持することにしたのでは?と愚考します。外のこと、集客云々に関しては、経済とか景気とかに左右される部分も多いので、広報が頑張ってもどうしようもないという同情できるところもあるから、自分たちでできる範囲のことは頑張ってくださいとしか言えません。安倍政権が経済政策を放棄して貧困や格差の是正とかまるまるっと無策が過ぎるので、クラシック業界にとっては厳しい時代が当分続きそうで、気の毒ではあるのですけど。
で、予報通りリリースされた来年度のプログラムですが・・・
ぶっちゃけ
え゛ぇ・・・・・・
っつーか、今年60周年でいろいろやったので反動でスケールダウンしちゃった?みたいな(苦笑)
これだけは言わせてもらうと、いくら集客のためとはいえ第613回のベテラン小泉で名曲選みたいなのは流石に定期でやるようなことではないですよね!(怒)しかもあの人プレトークの類は拒否するし、手抜きに思われても仕方ない。
◆第611回定期
2017年4月21日(金)19:00
指揮:アレクサンダー・リープライヒ
◇メンデルスゾーン:序曲『フィンガルの洞窟』Op.26
◇ショパン:ピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 Op.21
〔Pf 北村朋幹〕
◇ルトスワフスキ:管弦楽のための協奏曲
◆◆第612回定期◆◆
2017年5月20日(土)14:30
2017年5月21日(日)14:30
指揮:高関 健
◇ブルックナー:交響曲第5番 変ロ長調
◆第613回定期
2017年6月23日(金)19:00
指揮:小泉和裕
◇ベートーヴェン:『レオノーレ』序曲第3番 Op.72b
◇ベートーヴェン:交響曲第2番 ニ長調 Op.36
◇ベートーヴェン:交響曲第7番 イ長調 Op.92
◆◆第614回定期◆◆
2017年7月15日(土)14:30
2017年7月16日(日)14:30
指揮:広上淳一
◇ブラームス:大学祝典序曲 Op.80
◇ベートーヴェン:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 Op.61
〔Vn ピンカス・ズーカーマン〕
◇ブラームス:交響曲第3番 ヘ長調 Op.90
◆第615回定期
2017年8月13日(日)14:30
指揮:川瀬賢太郎
◇ヴェルディ:レクイエム
〔S 小川里美、Ms 福原寿美枝、T 藤田卓也、B 妻屋秀和、cho 京響コーラス〕
◆◆第616回定期◆◆
2017年9月2日(土)14:30
2017年9月3日(日)14:30
指揮:ジョン・アクセルロッド
◇武満徹:『黒い雨』〜死と再生
◇リヒャルト・シュトラウス:交響詩『死と変容』Op.24
◇ベルリオーズ:幻想交響曲 Op.14
◆第617回定期
2017年10月13日(金)19:00
指揮:広上淳一
◇ウォルトン:スピットファイア 前奏曲とフーガ
◇ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲 第1番 イ短調 Op.77
〔Vn ボリス・ベルキン〕
◇ブラームス:交響曲第1番 ハ短調 Op.68
◆◆第618回定期◆◆
2017年11月25日(土)14:30
2017年11月26日(日)14:30
指揮:下野竜也
◇ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番 変ホ長調『皇帝』Op.73
〔Pf アンナ・フェドロヴァ〕
◇ジョン・アダムズ:ハルモニーレーレ(和声学)
◆◆第619回定期◆◆
2018年1月20日(土)14:30
2018年1月21日(日)14:30
指揮:ジェームズ・ジャッド
◇プロコフィエフ:ヴァイオリン協奏曲 第2番 ト短調 Op.63
〔Vn 木嶋真優〕
◇ホルスト:組曲『惑星』Op.32
〔cho 京響コーラス〕
◆第620回定期
2018年2月16日(金)19:00
指揮&ピアノ独奏:オッリ・ムストネン
◇オッリ・ムストネン:弦楽オーケストラのためのトリプティーク
◇ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 Op.37
◇シベリウス:交響曲第2番 ニ長調 Op.43
◆◆第621回定期◆◆
2018年3月17日(土)14:30
2018年3月18日(日)14:30
指揮:ジャンルイジ・ジェルメッティ
◇ロッシーニ:歌劇『ウィリアム・テル』〜序曲
◇ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調 Op.104, B.191
〔Vc ルイジ・ピオヴァノ〕
◇ラヴェル:道化師の朝の歌
◇ラヴェル:亡き王女のためのパヴァーヌ
◇ラヴェル:ボレロ
◆◆第九コンサート◆◆
2017年12月27日(水)19:00
2017年12月28日(木)19:00
指揮:井上道義
◇ベートーヴェン:序曲『コリオラン』ハ短調 Op.62【27日】
◇ショスタコーヴィチ:ジャズ組曲 第1番【28日】
◇ベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 Op.125
〔S 菅 英三子、Ms 林 美智子、T 笛田博昭、B ジョン・ハオ、cho 京響コーラス〕
◆ニューイヤー・コンサート
2018年1月7日(日)14:30
指揮&オーボエ独奏:ハンスイェルク・シェレンベルガー
◇モーツァルト:歌劇『イドメネオ』〜バレエ音楽 K.367
◇モーツァルト:オーボエ協奏曲 ハ長調 K.314(285d)
◇モーツァルト:交響曲第39番 変ホ長調 K.543
[※以上、場所はすべて 京都コンサートホール・大ホール です]
コレは必見!を挙げるなら、すでに日本の各地で好評なリープライヒ指揮によるルトスワフスキのオケコン、高関さんのブル5、下野さんのジョン・アダムズ『ハルモニーレーレ』、ムストネンさんの自作自演と弾き振り、かな?
6月、指揮者を鈴木秀美さんに替えてくれるんだったら行きます、ピリオドスタイルならほとんど別物になりますから。でなければ、行くだけ時間の無駄。
他の回もなぁ・・・前半か後半のどちらかで名曲選の客寄せやるなら、もう片方に選曲をひと工夫してほしいですね。
愚痴ってばかりもなんなんで、下に自前のサイトを持ってる客演指揮者やソリストの情報を載せておきます。
アレクサンダー・リープライヒ→http://alexanderliebreich.de/
ジョン・アクセルロッド(スペイン王立セビリア交響楽団音楽監督)→http://www.johnaxelrod.com/
アンナ・フェドロヴァ→http://annafedorova.com/
(1990年2月27日生まれのウクライナ人ピアニスト↓↓視聴回数1000万以上あるラフマニノフのP協2番のライヴ動画)
ルイジ・ピオヴァノ(ローマ・サンタ・チェチーリア国立アカデミー管弦楽団ソロ首席チェロ奏者)→http://www.luigipiovano.com/