昨日とは違い、あいにくの曇り空。
今回の発掘の場所は下鴨神社[http://www.shimogamo-jinja.or.jp/]の糺の森を抜けるところを流れる“奈良の小川”と参道の東を平行して流れる泉川が交わる辺りです。
現地説明会は10時からだったのですが、私は10分の遅刻(苦笑)。
発掘を手がけた(財)京都市埋蔵文化財研究所の研究員によると、今回の発掘では遺物が極端に少なかった(片手にのる程度)らしく、昨年の調査(今回の区画のすぐ西側の区画)の結果を踏まえて、昨年発掘して出てきた祭祀の遺構と一体のものと思われること、河原石で区画を設定しながら石を敷き詰める工法が鳥羽離宮など院政期(平安時代後期)に見られること、などから平安時代後期のものと見て間違いないとのことでした。
祭祀の遺構なら、では何のお祭りの跡なの?
という疑問が当然出てきますが、決め手となる遺物(祭祀に使ったらしい物とか)が無く、下鴨神社で当時は行われていたが今は廃れてしまった祭りや行事があまりに多いので、今回の調査だけでは正直わからない、とのことでした。
あと、発掘の責任者の方のお話では、写真に見えるたくさんの石は近くの鴨川(賀茂川・高野川)から持ってきた石らしいこと、今回の遺構から南の区域は発掘しても何も出ないだろう(というか、“糺の森”なんでそもそも手をつけることができない)とも仰っていました。