今日と明日8月23日は京都で六地蔵めぐりという伝統行事が行われます。できることなら6ヶ所全部巡拝に回って“お幡”を買い求めたいところなのですが、夏コミ新刊で好きなサークルさんのを買ってたら財布にそんな余裕もなく(苦笑)、せめてどこか1ヶ所でも六斎念仏を見に行こうと思って今回行ってきたのが上鳥羽。ここの六斎念仏は京都でも3団体しか残っていないという念仏六斎系のうちの1つです。初めて見学にいったのがもう10年近く前だったかなぁ・・・自転車で苦労しながら往復したのと初めて見た念仏六斎が芸能六斎とは随分と趣きが異なってて印象深かったのを覚えてます。
尚、六斎念仏については下記にて豊富な情報量で詳細にわかりやすく解説されてますので、ぜひご覧ください。
→「京都の六斎念仏」千本六斎会のサイト http://rokusai.jpn.org/
さて、上鳥羽まで行くのは今回が2度目。さすがに猛暑の中を自転車で行く体力はありませんのでバスで行きました。浄禅寺に行くには四条大宮から市バス18番系統に乗って「地蔵前」というバス停で降りて目の前なのですが、ここは門前の道路が一方通行なので下りと上りでバス停の位置が異なるのに要注意です(たまたま私と同じバスに乗ってた人が運転手さんに質問していたのを見ていたので気付けましたが、そうでなければ帰りは迷子になってたかも?w)。
ちなみに、今回はそれなりに撮影できた(笑)ので、クリックすると拡大画像が見れます。
浄禅寺の前↓(帰りしなに撮ったのでまだ賑わいが残っています)
20時から始まるのですが、その前に係の方がパンフを配布してました。
前に行った時にはこういったのをもらった記憶がないので、作成もここ数年のことかと思います。
門をくぐってすぐ左に御朱印を受付けたりお幡を扱ってたりする場所が↓
地蔵堂↓30分も早く着いたので、まだそれほど混んでません。
・・・お幡は買わなかったけど、お線香をお供えするくらいは一応やりました(苦笑)。
地蔵堂に左脇にはこうしたのもあります↓
時間が来たので奉納の始まり。前に来た時は赤敷の段のようなものはなく、もっと地味で簡素な雰囲気だったように記憶しています。18軒の講中の方々だけでは念仏六斎を継承していくだけでも手一杯でしょうから、見学者用に資料のパンフを準備したりとかの余裕すらもないでしょうし、文化財保護関係で予算出たとかあったのかしら?(ちなみに京都の六斎念仏は国の重要無形文化財に指定されてます) まぁともあれ納めた税金がこうした日本の伝統芸能の保護に使われるのは大歓迎です。
(つーかこれこそが「保守」の在り方であって自公維新や神社神道とか右翼・ネトウヨとかの連中はこの辺の根本で穿き違えてるんだよね・・・っと、閑話休題)
曲目・・・という言い方でいいのかな?そうしたのがいくつかあるようなのですが、基本的にはどれもリーダーの方が小さな鐘を鳴らしながら念仏を唱和して“南無阿弥陀仏”と唱えて締め、という感じです。中には太鼓や鉦を使ったのがありましたが、あれが『焼香太鼓』かな?よくわかりません。私は浄土宗の信者ではないし経典とかの仏教関連の知識とか全く疎いので、唱和で何を言葉にされてるのか全然わかりませんです。
なんとか理解できたのは、最後の方でこの場にいる人たちや地域の方々の無病息災を祈願しているのくらい(苦笑)。
それでもこうした十世紀近くの長きにまでわたるか否かという伝統行事が存在して、それを私のような貧乏人間でも認知し且つ生で見ることができるのは、文化や宗教の違い云々を超越した凄いことだと思います。
日本でこの手のものはたいてい織豊・徳川政権発足期やら明治維新やら第二次大戦やらを契機に途絶えてしまってるでしょうし。
悪貨の如きものが駆逐される分にはいいのですが、逆は悲しいですよね。
というわけで、内容はよく理解できないまでも全部で30分ほどの儀式を有難く拝見させていただきました。
この後に実は子どもたちのグループによる『四ツ太鼓』の奉納があるのですが、これも以前来た時にはなかったものですね。近年始めたような話もしてたかな?上りのバスの時間が迫ってたので私は中座して帰りましたけど(それに『四ツ太鼓』って念仏六斎じゃなく芸能六斎っぽいものって感じで個人的にあまり気乗りしなかったし)。
ググったらツベに一昨年の奉納の映像がアップされてたのを見つけたので、参考までにどうぞ。