シャルパンティエ:ノエルとクリスマス・モテット集1&2/ケヴィン・マロン&アラディア・アンサンブル

前回同様クリスマスをクリスマスらしく(雰囲気を大切に)過ごすための音楽を、ということで響きと旋律の素朴な美しさや親しみやすさからシャルパンティエを推してみようと思いますが、価格の面からも流通の面からも入手しやすいものとしてナクソスからリリースされているCDから、今回はそのものズバリ的なタイトルの付いたものを。

 

シャルパンティエ:ノエルとクリスマス・モテット集 /ケヴィン・マロン&アラディア・アンサンブル【NAXOS】
マルク=アントワーヌ・シャルパンティエ
・ノエル:真夜中に彼らは起きた(真夜中のミサ曲 H.9 より)
・器楽のためのノエル H.531〜来たるクリスマスに
・器楽のためのノエル H.534〜陽気な羊飼いはどこに行くのか
・器楽のためのノエル H.534〜ヨセフは結婚した H.534
・主の降誕をたたえる歌 H.314
・器楽のためのノエル H.534〜さあ語って、マリアよ
・器楽のためのノエル H.534〜常に望む汝
・器楽のためのノエル H.531〜おお、創造神よ
・主の降誕をたたえる歌 H.393
・器楽のためのノエル H.534〜汝の家畜に草をはませ
・器楽のためのノエル H.534〜若き乙女
・器楽のためのノエル H.534〜シャトルの全ての人々
・シャンソン(主の降誕に歌われし歌 H.416 より)
・オラトリオ「クリスマスの歌」 H.414
指揮:ケヴィン・マロン
演奏:アラディア・アンサンブル
51ycqrrzhvl_ss500_

http://ml.naxos.jp/album/8.554514

 

シャルパンティエ:ノエルとクリスマス・モテット集 2/ケヴィン・マロン&アラディア・アンサンブル【NAXOS】
マルク=アントワーヌ・シャルパンティエ
・ノエル:松明を持っておいで、ジャネット、イザベル H.460c (声楽とオルガン編)
・天使たちとユダヤの羊飼いたちとの対話 H.420
・ノエル:松明を持っておいで、ジャネット、イザベル H.460c (合唱と弦楽編)
・主の降誕に歌われし歌(クリスマス・オラトリオ) H.416
・ノエル:松明を持っておいで、ジャネット、イザベル H.460c (器楽編)
ソプラノ:トレイシー・スミス・ベセット
アルト:クリスティン・ステルマコヴィッチ
テノール:デイヴィッド・ノートマン
バス:カーティス・ストリートマン
オルガン:クリストファー・ドーズ
管弦楽&合唱:アラディア・アンサンブル
指揮:ケヴィン・マロン
51h3kwhlml_ss500_
http://ml.naxos.jp/album/8.557036

 

第1集の曲名に関しては私の調べ方に自信がないので、あまりアテにしないでください(をい)。NMLのページには原題のままで和訳が付いてないし、よく見たらシャルパンティエの整理番号(目録を作成した音楽学者ヒュー・ウィリー・ヒチコックに因むヒチコック番号)が同じなのに題名が違ってたりしてるしで。HMVの商品ページiconに和訳が書かれてたんですが、どこまで信用していいのやら・・・(苦笑)。まぁ整理番号がバラけているのを見てもオムニバスみたいな感じの編集だと思いますので、私と同様に資料的な部分は気にしないで聴いていただきたいですね。ノエルが多く集められているせいか、旋律とかパーカッションの使い方とか庶民的な雰囲気が感じられると思います。管楽器の素朴な音色もいいですね。
第2集はキリスト生誕にちなんだ2曲を3種のアレンジによるノエルに挟んで並べた感じですね。面白い構成だと思いますし、第1集に比べると少し厳かな雰囲気が垣間見られるのではないでしょうか。でもH.420とH.416の最後はどちらも明るい感じの曲で締めくくられています。
ルイ14世の寵愛を受けヴェルサイユ宮廷との結びつきの強かったリュリと比較して、同時代のシャルパンティエは教会の楽長職を得て活動していた、いわば野にあった人材といった感じのようです。現代になって再評価されるようになったらしいのですが(その先鞭をつけた1つがウィリアム・クリスティ&レ・ザール・フロリサンでしょう)、まだまだ日本語情報が豊富とは言えないですね〜。外国語が苦手な私は曲名1つ確認するのにも一苦労でした。でもNMLにある数少ない現役盤を聴いていても、いい曲ばかり書いているという印象ですので、録音と聴き手がもっと増えればいいなぁ〜と願ってます。