明日の京響定期の予習用ディスク。
プログラムの中にブリテンの曲が2曲入っていますけど、その2曲ともこのCDで聴けてしまうなんて、
まぁ~、なんてお得!(←どっかの通販番組か?!w)
★ブリテン:シンフォニア・ダ・レクイエム、交響組曲「グローリアーナ」、他
/スチュアート・ベッドフォード&ロンドン響、他【NAXOS】
ベンジャミン・ブリテン
・交響組曲『グローリアーナ』 Op53a
・4つの海の間奏曲 Op33a
・パッサカリア Op33b
・シンフォニア・ダ・レクイエム Op20
指揮:スチュアート・ベッドフォード
管弦楽:ロンドン交響楽団
ハープ:オージアン・エリス[グローリアーナ]
オーボエ:カイロン・ムーア[グローリアーナ]
ヴィオラ:アレクサンダー・テイラー[パッサカリア]
→http://ml.naxos.jp/album/8.557196
指揮者のスチュアート・ベッドフォードは1939年のロンドン生まれ、昨年亡くなられた英国の作曲家デビッド・ベッドフォードの弟だそうです。
日本での知名度こそありませんが、歌劇『ヴェニスに死す』の初演を病床の作曲家に代わって指揮するなど、ブリテンのスペシャリストとして知られているそうです。
オケがNAXOSにしては豪華というか珍しいロンドン響の起用ですけど、この録音は元々Collins Classicsのものだそうで、そこからの移行発売なのだとか。
1曲めはブリテンの歌劇『グローリアーナ』から作曲者自身によって組曲として編まれたもの。
“グローリアーナ”はエリザベス1世の俗称(ハイここでゆかりんボイスが脳内再生されたカワカミン挙手ぅー!www)で、オペラはその女王の晩年を描いたものだそうで、この組曲も華々しいファンファーレではじまって最後は静かに音楽が閉じられます。
2曲めと3曲めは歌劇『ピーター・グライムズ』の中の6つの間奏曲から4曲と1曲とでそれぞれ編曲したもの。
どれもオペラの内容を知らずとも純粋に音絵巻として楽しめます。
最後のシンフォニア・ダ・レクイエムは太平洋戦争以前に日本政府の依嘱により皇紀2600年奉祝曲として作曲されたものの結局その当時には演奏されなかった、という妙な日本との所縁のある曲として有名なものですね。
以上、ブリテンの入門用として適したような選曲になっていますが、演奏の方もオケがロンドン響なだけあってさすがに上手いですし、ベッドフォードの指揮も小細工なしの格調高いストレートな印象を持ちました。
・・・それにしてもグレー基調のこのジャケット絵、シンフォニア・ダ・レクイエムに合わせてのものでしょうか?いくつかの画像を合成して作成されたもののようですが、どことはなしに第2次大戦期の重苦しい雰囲気を連想させますね。