今日が誕生日ということで先ほど挙げたペルルミュテールのショパンですが、それだけではやはり片手落ちという気がしなくもないので、定評のあるラヴェルの録音も紹介しておきましょう。
★ラヴェル:ピアノ作品集/ヴラド・ペルルミュテール【Nimbus】
モーリス・ラヴェル
・鏡
・水の戯れ
・亡き王女のためのパヴァーヌ
・夜のガスパール
・ソナチネ
・高雅で感傷的なワルツ
・クープランの墓
・前奏曲
・ボロディン風に
・シャブリエ風に
・古風なメヌエット
・ハイドンの名によるメヌエット
ピアノ:ヴラド・ペルルミュテール
→http://ml.naxos.jp/album/NI7713-14
ラヴェルのピアノ録音は彼のデモーニッシュな一面を極限まで引き出しながらも精密さを失っていないサンソン・フランソワの演奏が個人的にはベストだと思うのですが、よりスタンダードであり、繊細で色彩感豊かな美しさに叙情的な側面も持ち合わせているペルルミュテールのラヴェルも、やはりとてもいいと思います。
1920年代後半にラヴェルに直接師事していたことから、よく“ラヴェル直伝”という紋切り型のキャッチフレーズが付きますけど、“スイスの時計職人”とまで言われるほど精緻な作風のラヴェルの音楽は、教わる方に素養がないと本人が直接指導したところで弾けるシロモノではないですし、ラヴェル弾きと言われるだけの技術と感性を元から持ち合わせていたからでしょう。
ペルルミュテールは何度か来日したことがあるそうですが、私と彼の歳の差が違いすぎて生で聴くことが叶わなかったのは残念です。こればかりは仕方ないですけどね・・・。