ベルカント・オペラ・フェスティバル・ロッシーニ・イン・ヴィルトバート、なる音楽祭――その1

ロッシーニのDVD・BDで何かないかねとかググると、検索上位の方に“ヴィルトバート”という文字とロゴみたいなのが出てきます。
・・・はて?と思いつつ見てみると・・・
バーデン=ヴュルテンベルク州の森の中にある温泉保養地バート・ヴィルトバートという小さな街で、1989年からロッシーニ・オペラ・フェスティヴァルが開催されてるとのこと。
https://rossini-in-wildbad.de

バート・ヴィルトバートの場所は大雑把にいうとシュトゥットガルトとストラスブールの真ん中あたり。
なんでもロッシーニが生前ここの温泉目当てに保養に来た縁だそうで、正式には
『ベルカント・オペラ・フェスティバル・ロッシーニ・イン・ヴィルトバート』
という呼称。規模が小さい割にメチャ気合入ってて、日本のオペラ通でも知る人ぞ知る好評価を得ているようです。
 (落ちぶれたバイロイトなぞより余程いろんな意味で優良かも?)
2011年から音楽監督を務めているアントニーノ・フォリアーニ [Antonino Fogliani:https://www.antoninofogliani.com/]は、かつてロッシーニ・ルネッサンスを巻き起こしてロッシーニの再評価に大きく貢献したアルベルト・ゼッダの弟子筋だそうで(ちなみに前任者もゼッダの門下生の1人っぽい)、楽譜もロッシーニ財団のクリティカル・エディション、歌手は各地でオーディションをして採用する若手を有名歌手がコーチングするシステムを構築しているそうです。音楽祭の黎明期には生前のゼッダも大いに関わっていたようで。
ヴィルトバートでの音楽祭は毎年7月開催。本家本元ともいえるペーザロのロッシーニ音楽祭が8月開催なので、後発のヴィルトバートは開催時期とかいろいろと棲み分けしてるんでしょう。

近年はNAXOSレーベルと契約してるのか、年々継続的にライヴ収録CDがリリースされていますが、歌手やオーケストラの相対的なレベルはさておき、METなんかがやるような片手間演奏と比べたら、ちゃんとロッシーニ、ちゃんとベルカントしようとしてる分、ずっと好感が持てて聴きやすいです。

・・・というわけで、作曲年代順で以下に紹介。

 

 

ロッシーニ:歌劇『デメトリオとポリービオ』/ルチアーノ・アコチェッラ&ヴィルトゥオージ・ブルネンシス、他【NAXOS】(2CD)

ジョアキーノ・ロッシーニ
・歌劇『デメトリオとポリービオ』

指揮:ルチアーノ・アコチェッラ
管弦楽:ヴィルトゥオージ・ブルネンシス
合唱:ポズナン・カメラータ・バッハ合唱団
リジンガ(ソプラノ):ソフィア・ムチェドリシヴィリ
シヴェーノ(メゾ・ソプラノ):ヴィクトリア・ヤローヴァヤ
エウメーネ(=デメトリオ、テノール):セサール・アリエータ
ポリービオ(バス・バリトン):ルカ・ダッラーミコ

録音時期:2016年7月17・22日(第28回ロッシーニ・イン・ヴィルトバート、ライヴ)
録音場所:バート・ヴィルトバート、王立クル劇場

https://ml.naxos.jp/album/8.660405-06

 

 

ロッシーニ:歌劇『結婚手形』/クリストファー・フランクリン&ヴュルテンベルク・フィル、他【NAXOS】

ジョアキーノ・ロッシーニ
・歌劇『結婚手形(婚約手形)』

指揮:クリストファー・フランクリン
管弦楽:ヴュルテンベルク・フィルハーモニック管弦楽団
トビア・ミル(バス):ヴィト・プリアンテ
ファニー(ソプラノ):ユリヤ・サムソノヴァ
エドアルド・ミルフォート(テノール):ダニエーレ・ザンフォルディーノ
スルック(バス):ジュリオ・マストロトターロ
ノルトン(バス):トーマス・ビジャ
クラリーナ(メゾ・ソプラノ):フランチェスカ・ルッソ・エルモッリ

録音時期:2006年7月8・14・16日(第18回ロッシーニ・イン・ヴィルトバート上演演目)
録音場所:バート・ヴィルトバート、クルハウス

https://ml.naxos.jp/album/8.660302

 

 

ロッシーニ:歌劇『ひどい誤解』/アルベルト・ゼッダ&チェコ室内楽ソロイスツ、他【NAXOS】(2CD)

ジョアキーノ・ロッシーニ
・歌劇『ひどい誤解』

指揮:アルベルト・ゼッダ
管弦楽:チェコ室内楽ソロイスツ
合唱:チェコ室内合唱団
エルネスティーナ(メゾ・ソプラノ):ペティア・ペトロワ
ガンベロット(バリトン):マルコ・ディ・フェリーチェ
ブラリッキオ(バス):マルコ・ヴィンコ
エルマンノ(テノール):ダリオ・シュムンク
ロザリア(メゾ・ソプラノ):モニカ・ミナレッリ
フロンティーノ(テノール):エドゥアルド・サンタマリア

録音時期:2001年7月14・16日(ヴィルトバート音楽祭ライヴ)
録音場所:バート・ヴィルトバート、クルザール

https://ml.naxos.jp/album/8.660087-88

 

『ひどい誤解』は2018年のヴィルトバート音楽祭での上演がライヴ収録されてディスク化されています。

ロッシーニ:歌劇『ひどい誤解』/ホセ・ミゲル・ペレス=シエーラ&ヴィルトゥオージ・ブルネンシス、他 [Blu-ray]

ジョアキーノ・ロッシーニ
・歌劇『ひどい誤解』

指揮:ホセ・ミゲル・ペレス=シエーラ
管弦楽:ヴィルトゥオージ・ブルネンシス
合唱:グレツキ室内合唱団
エルネスティーナ(メゾ・ソプラノ):アントネッラ・コライアンニ
ガンベロット(バリトン):ジュリオ・マストロトータロ
ブラリッキオ(バリトン):エマヌエル・フランコ
エルマンノ(テノール):パトリック・カボンゴ
ロザリア(ソプラノ):エレオノーラ・ベロッチ
フロンティーノ(テノール):セバスティアン・モンティ

録音時期:2018年7月26・29日(第30回ロッシーニ・イン・ヴィルトバート、ライヴ)
録音場所:バート・ヴィルトバート、王立クル劇場

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ロッシーニ:歌劇『幸せな間違い』/アルベルト・ゼッダ&チェコ室内楽ソロイスツ、他【NAXOS】(2CD)

ジョアキーノ・ロッシーニ
・歌劇『幸せな間違い』

指揮:アルベルト・ゼッダ
管弦楽:チェコ室内楽ソロイスツ
ベルトランド(テノール):ケネス・ターヴァー
イザベッラ(ソプラノ):コリンナ・モローニ
タラボット(バス):ロレンツォ・レガッツォ
バトーネ(バス):マルコ・ヴィンコ
オルモンド(バス):サイモン・ベイリー

録音時期:2005年7月1-3日(ヴィルトバート音楽祭ライヴ)
録音場所:バート・ヴィルトバート、王立クル劇場

https://ml.naxos.jp/album/8.660233-34

 

 

ロッシーニ:歌劇『バビロニアのチーロ』/アントニーノ・フォリアーニ&ヴュルテンベルク・フィル、他【NAXOS】(2CD)

ジョアキーノ・ロッシーニ
・歌劇『バビロニアのチーロ』

指揮:アントニーノ・フォリアーニ
管弦楽:ヴュルテンベルク・フィルハーモニック管弦楽団
合唱:アルス・ブルネンシス室内合唱団
バルダッサーレ(=ベルシャザール、テノール):リッカルド・ボッタ
チーロ(=キュロス2世、アルト):アンナ・リタ・ジェンマベッラ
アミーラ(メゾ・ソプラノ):ルイザ・イスラム=アリ=ザデ
アルジェーネ(メゾ・ソプラノ):マリア・ソーリス
ザンブリ(バス):ヴォチェク・ギールラッハ
アルバーチェ(テノール):ジョルジョ・トゥルッコ
預言者ダニエル(バス・バリトン):ジョヴァンニ・ベッラヴィア

録音時期:2004年7月16・22・24日(ヴィルトバート音楽祭ライヴ)
録音場所:バート・ヴィルトバート、クルザール

https://ml.naxos.jp/album/8.660203-04

 

 

ロッシーニ:歌劇『絹のはしご』/ホセ・ミゲル・ペレス=シエーラ&クラクフ・フィル、他【NAXOS】(2CD)

ジョアキーノ・ロッシーニ
・歌劇『絹のはしご』

指揮:ホセ・ミゲル・ペレス=シエーラ
管弦楽:クラクフ・フィルハーモニック管弦楽団
ドルモン(テノール):レミー・ブルネンス
ジューリア(ソプラノ):クラウディア・ウッル
ルチッラ(ソプラノ):ミーガン・シル
ドルヴィル(テノール):ミケーレ・アンジェリーニ
ブランサック(バス):エウジェニオ・ディ・リエート
ジェルマーノ(バリトン):エマヌエル・フランコ

録音時期:2021年7月20日
録音場所:バート・ヴィルトバート、オッフェン・ハレ・マリエンルーエ

https://ml.naxos.jp/album/8.660512-13

 

 

ロッシーニ:歌劇『試金石』/アレッサンドロ・デ・マルキ&チェコ室内楽ソロイスツ、他【NAXOS】(3CD)

ジョアキーノ・ロッシーニ
・歌劇『試金石』

指揮:アレッサンドロ・デ・マルキ
管弦楽:ブルノ・チェコ室内楽ソロイスツ
合唱:チェコ室内合唱団
クラリーチェ侯爵夫人(メゾ・ソプラノ):アガタ・ビエンコフスカ
アズパージア男爵夫人(メゾ・ソプラノ):アンナ・リタ・ジェンマベッラ
ドンナ・フルヴィア(ソプラノ):アンケ・ヘルマン
アズドゥルーバレ伯爵(バス):ラファエレ・コンスタンティーニ
騎士ジョコンド(テノール):アレッサンドロ・コデルッピ
マクロービオ(バス):ダリウス・マチェイ
パクーヴィオ(バリトン):ジョアッキーノ・ザレッリ
ファブリツィオ(バリトン):吉原輝

録音時期:2001年7月21・24・27日(ヴィルトバート音楽祭ライヴ)
録音場所:バート・ヴィルトバート、クルハウス

https://ml.naxos.jp/album/8.660093-95

 

 

ロッシーニ:歌劇『なりゆき泥棒』/アントニーノ・フォリアーニ&ヴュルテンベルク・フィル、他【NAXOS】(2CD)

ジョアキーノ・ロッシーニ
・歌劇『なりゆき泥棒』

指揮:アントニーノ・フォリアーニ
管弦楽:ヴュルテンベルク・フィルハーモニック管弦楽団
ベレニーチェ(ソプラノ):エリザヴェータ・マルティロシャン
エルネスティーナ(メゾ・ソプラノ):ファニー・アントネルー
ドン・パルメニオーネ(バリトン):ジャンピエロ・ルッジェーリ
マルティーノ(バリトン):マウロ・ウツェーリ
アルベルト伯爵(テノール):ガーダー・トール・コーテス
ドン・エウゼビオ(テノール):エドゥアルド・サンタマリア

録音時期:2005年7月14・17・21日(第17回ロッシーニ・イン・ヴィルトバート、ライヴ)
録音場所:バート・ヴィルトバート、クルザール

https://ml.naxos.jp/album/8.660314-15

 

『なりゆき泥棒』は2017年のヴィルトバート音楽祭での上演がライヴ収録されてディスク化されています。

ロッシーニ:歌劇『なりゆき泥棒』/アントニオ・フォリアーニ指&ヴィルトゥオージ・ブルネンシス、他 [Blu-ray]

ジョアキーノ・ロッシーニ
・歌劇『なりゆき泥棒』

指揮:アントニーノ・フォリアーニ
管弦楽:ヴィルトゥオージ・ブルネンシス
ドン・エウゼビオ(テノール):パトリック・カボンゴ
ベレニーチェ(ソプラノ):ヴェラ・タレルコ
アルベルト伯爵(テノール):ケネス・ターヴァー
ドン・パルメニオーネ(バス):ロレンツォ・レガッツォ
エルネスティーナ(メゾ・ソプラノ):ジャーダ・フラスコーニ
マルティーノ(バリトン):ロベルト・マイエッタ

録音時期:2017年7月13・22日(第29回ロッシーニ・イン・ヴィルトバート、ライヴ)
録音場所:バート・ヴィルトバート、王立クル劇場