ramonbook[@ramonbookprj]さんの過去ツイートをサルベージ――2016年10月〜12月

ramonbook[@ramonbookprj]さんの過去ツイをサルベージ。
理由というか事情はこちら→https://kyotofan.info/politics_society/20120925-30/
Twiiter社の新API仕様変更
・・・平たく言うなら
イーロン・マスクの傍若無人な我儘

・・・つーかさぁ、ナニコレ

ふざけんなよ!イーロン・マスク (-_-💢)

 

2016年10月7日

明日10/8(土)18時から新宿カフェ・ラバンデリア@kilowatio100501 では小笠原博毅・山本敦久編『反東京オリンピック宣言』(航思社)の出版イベント。先月ブラジルで開催されたリオ・オリンピック&パラリンピックの視察報告を含むシンポジウムなので、興味のある方は是非! pic.twitter.com/losEX4dDHh
posted at 18:33:37

開催期間中も続いたブラジルのリオ五輪反対運動は背景はこちら→ ramonbook.wordpress.com/2014/06/06/bra… 現在スペインを動かす新しい左派の原点にはバルセロナ五輪への反対運動があったし、ギリシャでSyrizaが誕生するきっかけになったのもアテネ五輪への反対運動。次は東京!
posted at 18:40:22

1888年の万博以来、バルセロナは国際ビッグイベントで大規模開発と都市のブランド化を進めて観光客を誘致するという手法をとってきた。ところが行き過ぎた観光地化とジェントリフィケーションで生活環境が悪化して深刻な社会問題になっている。 youtu.be/HGK0RY1ej6Y
posted at 19:06:56

ブランド化で不動産と投資の価値を釣り上げるバルセロナの都市開発モデルは国外からの評価は高い一方、住民には実質的な利点がほとんどない。住民の声を聞かずに「バルセロナ最高!」と自画自賛をする行政が無視してきたこの問題に初めて本気で取り組んでいるのが今のコラウ市政。解決への道は険しい。
posted at 20:08:13

バルセロナのブランド化で重要な役割を果たしたのは、カタルーニャのブルジョワ文化の象徴であるモデルニズモ建築だった。街を歩くとかつては「労働者の街」と呼ばれたバルセロナから、労働者階級の歴史の痕跡が注意深く消されているのがよくわかる。youtu.be/6rV7r3mriSA
posted at 20:20:50

労働者や庶民の街としてのバルセロナを蘇らせようとしているコラウ市政は、取り壊しが決まっていた建物を歴史的建造物に指定して、反資本主義デモに続くスクワットで生まれた自主運営スペースがあった痕跡を残したままで保護することに決めた。www.europapress.es/catalunya/barc…
posted at 20:32:48

政治の変化で公式の歴史も変わりつつある。今年三月バルセロナ市はフランコ体制最後の死刑囚サルバドル・プッチ・アンティックを偲ぶ碑を建立。アナキストへのオマージュの除幕式に市長と州議会議長が出席するなんて数年前は想像もできなかった。www.vilaweb.cat/noticies/barce…
posted at 21:47:59

バルセロナ市No.2のピサレロは元ギリシャ財務相バルファキスとの対談において自治レベルでは自主運営や協同組合といったバルセロナのアナキズムの伝統を21世紀に取り入れることが重要だと思うと語ってる。ちなみにピサレロはアルゼンチン出身。youtu.be/ypLfsKjdIZw
posted at 22:40:31

 

2016年10月14日

「カトリック教徒に対する侮辱」というのが興味深いところ。60年代にローマ教会を取り込んでラテンアメリカで「解放の神学」の「赤い神父」との闘いを始めたのは民主党政権。結局、信者の減少に屈したローマ教会は手のひらを返してヒスパニックの教皇が誕生、エルサルバドルのロメロ神父の列福へ。 twitter.com/nhk_kokusai/st…
posted at 19:46:56

ソ連と世界の覇権を争った冷戦と並行して、米国がラテンアメリカで展開していたのがローマ教会から「解放の神学」からの影響力を排除するための闘い。解放の神学の生誕地ブラジルでゴラール政権が崩壊した1964年の軍事クーデタが始まりとされる。www.rebelion.org/noticia.php?id…
posted at 19:56:27

新枢機卿17人、7割は欧州以外から ローマ法王発表 www.asahi.com/articles/ASJB9… ←フランシスコ法王の「貧しい人々に寄り添う教会」はまさに「解放の神学」が貫いてきた姿勢。法王はローマ教会が欧米中心から多極化に向かうことを示すシンボルであって変革のリーダではない。
posted at 20:26:21

ソ連の解体で冷戦が米国の勝利で終わったとされていたちょうどその頃、ラテンアメリカでは「解放の神学」が米国の覇権を揺るがし始める。その一つがチアパスの神父サムエル・ルイスの元に集まった先住民による1994年サパティスタの蜂起だった。 ramonbook.wordpress.com/2014/02/18/la-…
posted at 20:37:56

解放の神学なしには1990〜2000年代のラテンアメリカの変革は語れない。宗教に対する頑な姿勢を崩さない今のフランスを見ていると、最初はサパティスタに熱狂したフランスの左派が最終的にラテンアメリカの変革を評価できなかった大きな理由の一つがカトリック信仰の影響なのだろうと思う。
posted at 20:49:55

 

2016年10月17日

先住民の闘争が新しいサイクルに入った。「反逆の尊厳、すべての人によるすべての人のための新しいネイションの構築、反資本主義左派の下からの力を強化する時だ」とサパティスタ(EZLN)と先住民全国議会(CNI)が2018年メキシコ大統領選挙に先住民女性の独立候補を擁立することを発表。 twitter.com/lajornadaonlin…
posted at 20:30:11

現在につながる先住民の闘争の基礎になったのは、解放の神学に影響を与えることになる1962〜1965年に行われた第2バチカン公会議と1974年にチアパスに300を超える先住民共同体の代表約1200人が集まった第一回先住民会議だった。youtu.be/L9frukTGWJg
posted at 20:41:00

2月にチアパスを訪れたフランシスコ法王は先住民に対して彼らの土地や文化を虐待してきたことを謝罪した。スペイン・ポルトガルによる植民地化が始まって以来、人種差別による搾取に正当性を与える権威となってきたローマ教会の大きな態度の変化。 internacional.elpais.com/internacional/…
posted at 20:51:10

国連でフランシスコ法王が行った演説の中身は、宗教色を薄めればサパティスタのマルコス副司令官の声で聞こえてきてもおかしくない。ローマ教会はラテンアメリカを取り込みを意図して、その「言葉」に通じたブエノスアイレス大司教を法王に選んだ。youtu.be/csYccH9ckVg
posted at 21:15:48

メキシコのTVに出るフランシスコ法王はムヒカ的な温和な「左派ポピュリスト政治家」のよう。「ラテンアメリカ」を語ったチャベスが占めていた場所に「ラテンアメリカの法王」として収まった彼の存在はラ米の左派政権の弱体化にも影響を与えてる。youtu.be/toU239Bg0LM
posted at 21:25:11

米国は表面的にはチャベスなど「左派ポピュリスト」を敵視しつつも「アメリカの安定」を脅かすの真の脅威は先住民運動とみなしていた。ダコタパイプライン建設反対運動の取材を理由にしたエイミー・グッドマン弾圧の背景にも先住民の問題がある。 www.lamarea.com/2016/10/16/en-…
posted at 21:40:39

 

2016年10月18日

フランシスコ法王がロックアルバムをリリースへ「ウェイクアップ!」 www.huffingtonpost.jp/2015/09/26/fra… ←ポピュラリティ(信者の数)でその権力に正当性を持たせるポピュリズムの手法によって政治権力機関と共存してきたローマ教会がさすがの手腕を発揮して政治的な影響力を拡大中。
posted at 20:46:09

それにしてもローマ教会の変わり身の早さはすごい。ファシズムに協力してムッソリーニから国家(バチカン市国)までもらった過去に続いて、米国と手を組んで解放の神学の流れを徹底的に弾圧した過去も綺麗サッパリと捨て去って、世界の権力の均衡の変化に対応する。こうしてローマ教会は存続してきた。
posted at 20:54:34

ポピュリズムのエキスパートのローマ教会は、ポピュリズムが台頭するとポピュリズムに最適な人材を法王に選出してきた。フランシスコ法王がポピュリズム論のラクラウと同じアルゼンチン出身なのは偶然ではない。ラクラウ的ポピュリズムを最も上手く実践しているのはPodemosではなくローマ教会。
posted at 21:09:21

フランシスコ法王になってから、ローマ教会による政治の分野への直接的介入が一気に増えた。最初のラテンアメリカ訪問でコレアのエクアドル、モラレスのボリビア(パラグアイにも行ったけど)を訪れて、ラテンアメリカでの政治的立ち位置を明確に。w2.vatican.va/content/france…
posted at 21:32:54

そういえば、ボリビアでは大統領モラレスが共産主義のシンボル「鎌とハンマー」付きのキリスト磔刑像を贈って大騒ぎに。オリジナルの作者はボリビアで人権拡大に尽力したカタルーニャ出身イエズス会宣教師で、準軍事組織から拷問されて殺害された。internacional.elpais.com/internacional/…
posted at 21:42:53

フランシスコ法王が所属するイエズス会もローマ教会に続いて、 1540年の創設時ロヨラから続く欧州出身者がトップという伝統を捨てた。イエズス会を率いる「黒い法王」は、ベネズエラの政治思想に関する著作物もあるベネズエラ出身のソウサ。internacional.elpais.com/internacional/…
posted at 21:52:32

 

2016年10月21日

【ブログ更新】階級闘争とクールであること ramonbook.wordpress.com/2016/10/21/cla… 貧困化の大きな原因の一つ新しい搾取のモデルについて。新自由主義者たちは、センスの優劣に基づいて労働者階級とブルジョワに分ける文化階級を構築して、金銭的見返りを伴なわない能力主義を打ち立てた。
posted at 20:11:48

記事の映像を貼り間違えていたので修正しました。。 youtu.be/zFD7aU1_vb0 twitter.com/ramonbookprj/s…
posted at 21:06:00

悲しみと怒りの表現で不可視化された労働者階級に見える世界を歌っているのがLOS CHIKOS DEL MAIZ。「見えない人々」のPVに登場するのは全て住宅ローン未払いによる強制退去に苦しんだ人々で、さっきのPVの対極にある世界の姿。youtu.be/_G6YyZPnYm0
posted at 21:25:04

毎月決まった額の返済を抱える労働者は雇用主に従順になるから、住宅ローンは構造的な搾取を最も効果的に行う方法。労働者を恐れるフランコ政権はでローン返済を家賃の支払いより優遇する税制にして住宅購入を促した。英会話、エステ、歯の矯正といった分割払いの商品が次々出てくるのも同じ理由から。
posted at 21:43:16

ポジティビズムの象徴でもあるシルク・ドゥ・ソレイユ『アレグリア(喜び)』の音源に、反ファシズム・反資本主義左派の主張を乗せたLos Chikos Del Maízの『Revisionismo o Barbarie(修正主義か野蛮か)』youtu.be/npnoSNNh9RA
posted at 23:39:53

今日紹介した楽曲が入ってるLos Chikos Del Maíz のアルバム『La estanquera de Saigon』のシークレットトラック。ブログで紹介したメカノの代表曲に左派の一労働者の立場から語る現代史を乗っけてる。youtu.be/w-NxyDkgSaI
posted at 23:48:59

社会労働党PSOE政権が官製カウンタカルチャーで隠そうとした権力に不都合なカウンターカルチャーが反体制的なメッセージを含んだバスク・ラディカル・ロック。1986年に行われたLa Polla Recordsのレーベル主催イベントの映像。youtu.be/dbyJVOPNyHc
posted at 23:59:40

 

2016年10月22日

同時期のカタルーニャではハードコア・パンクのムーブメント。L’odi social (社会的憎悪)の改札を突破するジャケのアルバム名は「Que pagui pujol (プジョル(当時の州大統領)が払えよ!)」と政治への不満が明白。youtu.be/q4aG-52w3Ug
posted at 00:10:23

 

2016年10月25日

フランシスコ法王の仲介でベネズエラのマドゥロ政権と反対派が和解に向けた対話を始めることになった。法王の古巣ブエノスアイレス教会の司教が法王の代理人。カプリレスは強硬な姿勢を続けてるけどほどほどのところで折れないと政治生命が危うくなる。www.bbc.com/mundo/noticias…
posted at 21:36:39

Unasurを通じたベネズエラの和解プロセスはサパテロを仲介役にしてオバマ政権が模索していたプランで、他にフェルナンデス(ドミニカ共和国)とトリホス(パナマ)という顔ぶれも同じ。それが頓挫していたところに法王が介入して、あっという間にローマ教会が主役の座を横取りした。すごい手腕。 twitter.com/ramonbookprj/s…
posted at 21:48:19

ローマ教会が狙っているのはコロンビアとベネズエラの和平の実現での主役の座。コロンビアでも先月の国民投票でサントスの和平案が葬られたから、まもなく法王が介入してくる。国民投票で挫折したのは和平を実現した大統領として歴史に名を残すというサントスの野心で、和平プロセス自体はまだ継続中。
posted at 22:03:00

ラテンアメリカ諸国での政治的安定においてフランシスコ法王が重要な役割を果たすのは周知の事実。アルゼンチン大統領マクリは法王を取り込もうと国家予算から法王の教団に寄付をしようとして「政府はまずは国民の要求に応えるべき」と断られた。 www.lanacion.com.ar/1908051
posted at 22:14:07

政教分離を訴えるスペインの左派は欧州議会での法王のスピーチをボイコットした。フランスは何の権力もないイスラム教徒を目の敵にする一方で、巨大な権力機関であるローマ教会の政治への介入を問題にしないから、反イスラム扱いされるんだと思う。youtu.be/e2y4SFt7KWI
posted at 22:29:20

 

2016年10月26日

ローマ教会がアルゼンチン軍事独裁政権時代の文書の公開を決めた。スペイン語圏の独裁政権はつながっているからアルゼンチンでの独裁政権の責任の追及は他の国にも波及する。スペインの場合は市民戦争やフランコ体制の歴史上の位置付けが変わることに。internacional.elpais.com/internacional/…
posted at 14:07:54

今年の春にオバマ政権はアルゼンチンの要請でコンドル作戦(アルゼンチン、チリ、ウルグアイ、パラグアイ、ボリビア、ブラジルの軍事独裁政権)への米国政府の関与の明白な証拠となる文書の公開を行った。20世紀の歴史の解釈が変わりつつある。 www.elmundo.es/internacional/…
posted at 14:15:09

カトリック教会を頂点とする独裁体制で、途中からオプス・デイが支配権を完全に掌握したフランコ体制が良い例だけど、スペイン語圏の独裁体制とローマ教会は共犯関係にあった。フランシスコ法王の動きはオプス・デイとイエズス会の覇権争いの表れ。www.eldiario.es/_1ab343bb
posted at 14:27:59

バチカン文書流出、暴露された「聖なる」権力闘争 www.afpbb.com/articles/-/288… ←そもそもフランシスコ法王誕生のきっかけになったのも、ヨハネパウロ二世の時代にローマ教会で大きな影響力を持ったオプス・デイがベネディクト16世に不満を持って仕掛けた内部クーデタだった。
posted at 14:34:32

オプス・デイが牛耳っているのがスペインのPP国民党。ラホイはバリバリのオプス信者をバチカン大使に任命しようとしてフランシスコ法王に断られた。ラテンアメリカの右派もオプスと繋がりが深いので、イエズス会出身の現法王とは対立関係にある。www.publico.es/espana/papa-ve…
posted at 14:40:43

貧しい人のためのカトリック「解放の神学」の対極にあるのが「金持ちのためのカトリック」オプス・デイの神学。カトリックで法王を「ポピュリスト」と批判するのはだいたいがウルトラカトリックや少数エリートの権力独占を支持する新自由主義者。www.elmundo.es/opinion/2016/0…
posted at 15:04:03

そういえば、またEUからスペインに55億ユーロ(約6200億円)の歳費カットを急げとの指令が出た。economia.elpais.com/economia/2016/… ←今週成立する予定のラホイ政権はもっぱら予算補正案の提出のために作られるので、来年の春にまたまたスペインは総選挙になると言う話も。
posted at 15:10:23

「打倒ラホイ」で選挙を戦ったPSOEがPP国民党のラホイ政権の継続に協力するという茶番劇には各方面から批判が巻き起こっていて、PSOEの党員を含めて納得していない人が大部分。ラホイが首相就任となる予定の土曜日、抗議集会が呼びかけられている国会前には厳重な警備体制が敷かれるらしい。 twitter.com/publico_es/sta…
posted at 15:29:18

フランコ時代には反政府の烙印を押されると、財産を没収されて社会的地位も剥奪されたから、現在のスペインの富裕層や権力層で独裁体制に協力した過去のない人はほとんどいない。例えば、国際オリンピック委員会 IOC会長勤めたサマランチなど、国際的な名声を獲得した人にも元フランコ派が多い。
posted at 19:14:18

フランコ独裁政権の罪が不問にされてきたのも、責任の追及が始まると富裕層や権力層がその富や名誉を正当化できなくなるから。PP国民党への支持が根強いのはPPが国会で影響力を持ち続けることが既得権益の最も強固な防御壁だからで、投票所では身なりの良い若者が選挙立会人を勤めてるのを見る。
posted at 19:23:32

フランコ体制ではイデオロギーによって社会階級が決まったから、政権に協力しなかった人は労働者階級に押し込められて、民主化後も実質的に政治から締め出されてきた。二大政党の右左の役割もブルジョワの間で分け合ったので、ゴンサレス以降のPSOEは労働者階級を代表するふりをしてきただけ。
posted at 19:35:07

現在のスペインの政治的混乱の大きな原因は、民主化から40年が経ってようやく、フランコに協力しなかった家系の人たちが政治に参加できるようになったこと。こうした人々がPodemos Unidosなどの新しい左派を形成して、独裁政権下で不当に蓄積された富や権力を解体しようとしている。
posted at 19:40:56

独裁が汚職政治の一形態だから、独裁体制があった国では汚職の問題がなかなか解決しない。独裁時代にさかのぼる社会的地位や富を正当化するには汚職システムの継続しかないので、世代を超えて汚職が再生産されていく。独裁政権の人道上の罪の責任の追及は、汚職の根本的な解決に有効な手段となるはず。
posted at 19:57:19

 

2016年10月31日

去る10月19日カタルーニャ州議会はフランコ体制下の弾圧の犠牲者とその家族への賠償を行う法律を制定することで合意した。中央政府が動いて憲法裁に止められる可能性が高いけど、フランコ体制下での不当な裁判の無効化に向けた非常に重要な一歩。www.elperiodico.com/es/noticias/po…
posted at 17:18:27

カタルーニャでの歴史を巡る認識の変化を象徴するのが、フランコ体制の裁判無効化を目指す決議に際して、処刑された州大統領リュイス・コンパンチの孫とともに『サルバドールの朝』で映画化された死刑囚プッチ・アンティクの姉妹が招待されていたこと。youtu.be/u0BRYVgzmns
posted at 17:30:00

今まで「反資本主義アナキストのテロリスト」という位置付けだったサルバドール・プッチ・アンティックが「フランコ独裁というファシズム体制の犠牲者」になると、彼の所属していた組織のMILも「反資本主義アナキスト武装テロ組織」から「反ファシズムの武装組織」となるわけで、ものすごい変化。
posted at 17:39:14

公式の歴史ではスペイン内戦は1939年3月に終わったことになっているけれど、現実には反ファシズム闘争はゲリラ(いわゆるマキス)の形で民主化まで続いていた。例えば、最後のCNTゲリラと呼ばれるキコ・サバテが殺害されたのが1960年1月。vimeo.com/21062737?ref=t…
posted at 18:03:16

「バスク独立を目指す過激派武装テロ組織」という位置付けのETAも、プッチ・アンティクのMILと同様にフランコ独裁に対する反ファシズム武装闘争の中で生まれた組織で、CNTと協力して1962年8月にフランコを暗殺する計画を立てていた。www.efe.com/efe/espana/cul…
posted at 18:11:08

フランコ体制下の弾圧の話をするときは、1936年のクーデタから民主化までの39年間を一つの期間と捉える。この間にスペインでは15万人以上が行方不明になった。責任追及が進んでるアルゼンチンの独裁政権下の行方不明者3万人の5倍という数字。www.eldiario.es/_21500e09
posted at 18:22:26

スペインでタブーとなってきたのは内戦ではなく、フランコ体制の話。兄弟が争った悲劇として終わらせたり、共和国政府の力不足を指摘してどっちもどっちという結論にできるので、フランコ派はスペイン社会の分裂の原因を「内戦」とする。実際に社会を真っ二つに分断したのはフランコ体制の過酷な弾圧。
posted at 18:34:50

独裁政権下の弾圧というと人権が真っ先に頭に浮かぶけれど、具体的には労働と搾取の問題になる。フランコ体制下では社会の一部の人権の制限を合法化することで「労働者として権利のない人」を生み出し、さらに過酷な条件下で労働力として搾取することが可能になったから、貧富の差が一気に拡大した。
posted at 18:48:39

スペイン社会が抱える問題の根本にあるのは、どうやっても大多数の市民が人権侵害に苦しんでいる間に蓄積した富や名声は正当化できないこと。元PSOE党首サンチェスは連立左派政権を目指したら、金融やメディアを牛耳る権力層から脅されたと暴露。www.eldiario.es/_2245b1f9
posted at 18:59:45

 

2016年11月19日

スペインのアナキズム革命で実施された経済改革を扱ったドキュメンタリー『集産化経済―欧州最後の革命』の再上映が決まりました! 11/29(火)に映画監督の青池憲司さんが校長の多文化学校主催の学習会『 暮しとアナキズム 』で上映されます。tabunnka.jimdo.com/2016-1/
posted at 16:54:23

2016/17 第1回 学習会(映画+トーク) 『 暮しとアナキズム 』については多文化学校のFBも参照ください。www.facebook.com/tabunnkagakkou/ twitter.com/ramonbookprj/s…
posted at 17:01:11

スペイン市民戦争化のカタルーニャにおいてアナルコシンディカリズムの労働組合CNTが中心となって実践した経済改革についてはこちらを参照ください→ramonbook.wordpress.com/2015/10/29/eco… 『集産化経済―欧州最後の革命』予告編。www.youtube.com/watch?v=9iU27y…
posted at 17:09:53

欧州で熱狂した民衆に支えられた政治勢力というとドイツのナチスなどファシズム政党が引き合いに出されることが多いけれど、スペインの場合は民衆の熱狂的な支持で政治的な影響力を獲得したのは政党ではなく、アナルコシンディカリズム労働組合CNT。youtu.be/1k4HzLpuF-0
posted at 17:19:24

欧州で再びファシズム的な勢力が台頭する中、スペインの左派がポピュリズムに興味を示した背景にはスペインのポピュリズムの原点がCNTを中心とするアナキズム革命だったという歴史的な経緯がある。現在のスペインの左派ポピュリズムの話をするには「CNTとは何だったのか?」を抑えることが重要。
posted at 17:25:29

熱狂する民衆に支えられる左派の政治運動を生み出すプロジェクトであるPodemosも、内部では複数のポピュリズム論が拮抗してる。ムフの存在でペロニズム/ラクラウ/エレホン論が有名になったけど、サパティズム/リリア/イグレシアス論もある。youtu.be/S97TN0zzC0U
posted at 17:46:40

 

2016年11月28日

『暮しとアナキズム』というのは、19世紀からバルセロナで脈々と続くアナキズムのあり方をぴったりと言い当てたタイトル。そこで言われる「路上で闘う」が意味するのははデモや抗議活動を行うことではなく、路上で繰り広げられる日常の暮しから状況を変えること。共同体の(再)構築が課題となる。 twitter.com/ramonbookprj/s…
posted at 16:32:30

バルセロナで進行中の新しい共同体モデルを構築する試みの一つがラ・ノバ・ライマイア。24年間放置されていた未完成の共同住宅をスクワットした場所で、移民を含む12家族が暮らしている。建物内には共同で子育てするための保育スペースもある。 youtu.be/42bLSyGWgIc
posted at 16:50:47

先月10月中旬にライマイアが入る建物の所有者が訴えて、裁判所が立ち退き請求を出したものの、家族が路頭に迷う恐れがあるとしてバルセロナ市は立ち退きの実施を中止を命じた。市は立ち退きを回避するために所有者と話し合おうとしたものの、所有者は話し合いに応じなかったことも明らかにした。 twitter.com/bcnencomu/stat…
posted at 17:02:59

そして、先週11月24日に欧州人権裁判所がラマイアの立ち退き中止を命じる判決を下した。欧州人権条約39条に基づき住居の権利は保証されているのであるから、行政が住民に代わりの住居を用意するまでは立ち退きは実施できないというのがその理由。directa.cat/actualitat/tri…
posted at 17:11:44

スペインの新しい左派で住民自治主義が主流になったのも「今ここに暮らす権利」を護る闘争が柱になっているから。その基礎になるのが住居の権利。「住居は商品ではなく権利」という主張をした組織を率いたコラウがバルセロナ市長になったのは象徴的。ramonbook.wordpress.com/2012/11/13/luc…
posted at 17:26:02

スペインのアナキズム革命の下地を作ったのも住居の権利をめぐる闘争だった。市民戦争勃発の一年半ほど前からバルセロナでは高すぎる家賃に抗議する人々が家賃不払い運動を行っていて、家主からの立ち退き命令を阻止するために近隣住民が団結したことで労働者階級の連帯と地域共同体の組織化が進む。
posted at 17:34:34

労働組合は鉄鋼、繊維など産業セクター別に組織されるのが一般的だった中で、労働者が移動しなくても活動に参加できるようにと、居住区別にグループを作ったのがCNTのユニークなところ。こうしてできた防衛委員会を中心に、日常生活の中の助け合いを通じて労働者階級の自主組織化が進んで行く。
posted at 17:48:49

地域ごとの労働者階級の組織化というのはあまりにも地味に進んだ動きだったために、スペインの権力層はその力を予測することができなかった。これが内戦長期化の原因の一つとも言われる。ナチスのドイツとファシストのイタリアの支援を取り付ければ楽勝のはずだったから、軍事クーデタに踏み切った。
posted at 18:02:17

ギリシャにおいて難民支援の中で住居スペースを確保する必要性から空き物件のスクワットが増加しているという記事→ directa.cat/lokupacio-dedi… イタリア、ポルトガルなどでも政党政治と全く関係ないところで新たな共同体モデルを模索する動きが活発化してるという話を聞いた。
posted at 18:46:18

バクーニンはアナキズムをスペインに広めるためスペイン語を話せないイタリア人ファネッリを送り込んだけど、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、カタルーニャ語のネイティブはお互いの言語のままでコミュニケーションが取れる。それで、南欧+ラ米のラテン圏の左派の動きは類似点が多くなるとか。
posted at 18:59:39

例えば、イタリアのアウトノミズムはスペインの反フランコ闘争から続く民主化プロセスでの民衆運動にダイレクトにつながっている。70年代半ば左派政党や二大労組に背を向けた労働者によるバルセロナのアウトノミズムを扱ったドキュメンタリー。youtu.be/D_o4l4YFMAk
posted at 19:11:55

伊のアウトノミズムに関する本の訳者はアウトノミズムは共同体を作ろうとする住民自治の動きだったと言ってた。主要メディアのようにイタリアの新しい動きは五つ星運動で、スペインの新しい動きはPODEMOSで説明しようとすると、政党と無関係に進む住民自治の動きが完全に抜け落ちてしまう。
posted at 19:28:51

ちなみに、PODEMOSは一定の市民参加型政治のモデルをスペイン全土に用いようとしたし、政党の組織作りの過程でマドリッド中心の体制を築いたので、カタルーニャの住民自治運動界隈では評判が良くない。支持者が多いのが独立主義左派のCUP。ramonbook.wordpress.com/2012/11/26/cop…
posted at 19:36:30

 

2016年12月2日

先週スペインで最も尊敬されていた共産主義者がこの世を去った。最も長期間を監獄で過ごしたフランコ体制下の政治囚マルコス・アナ。市民戦争を共和国側で戦い、19歳から23年間を過ごした刑務所内で詩人となり、パブロ・ネルダとも交流があった。いわく「共産主義者になるのに党員証は必要ない」。 twitter.com/eldiarioes/sta…
posted at 14:26:29

伝説的な共産主義者マルコス・アナがメッセージを入れた著作を託した政治家がIU党首ガルソンとPODEMOSのイグレシアス。イグレシアスが共産主義者であることは周知の事実で、スペインでPODEMOSが右でも左でもないと思てる人はいない。www.eldiario.es/_22d5e0ba
posted at 14:39:23

トランプが良い例だけど、イデオロギーがないからポピュリストになれる。明確な左のイデオロギーがあるからこそ、PODEMOSのポピュリズム戦術は限界にぶつかった。再選挙ではポピュリスト路線を貫けなかったことをイグレシア自身が認めてる。 youtu.be/cTCU6ADgcJM
posted at 14:49:09

「右も左もない」はソ連崩壊でイデオロギー論争は終わったとする新自由主義者の考え方だから、右左の軸を無視した新自由主義批判は新自由主義批判にならない。さらに移民こそがグローバリゼーションの最大の犠牲者。これがトランプやルペンの新自由主義グローバリゼーション批判が偽物とされる理由。
posted at 14:55:29

PODEMOSの誕生の背景に15M運動があるように、五つ星運動の背景にはベルルスコーニを失脚させたPopolo Violaがあるから、欧州メディアは両者を並べてきたけど、顔役のプロフィールが違い過ぎて同列に扱うのは乱暴すぎだと思う。internacional.elpais.com/internacional/…
posted at 15:09:03

ソ連崩壊の煽りでユーロコミュニズムが壊滅状態になったときに、南欧の左派が共産党と関係のない新しい左派イデオロギーとして発展させてきたのが新自由主義グローバリゼーション批判。ルペンやトランプの主張を同じ名称で呼ぶのは間違っている。www.sakuhinsha.com/politics/20774… pic.twitter.com/hKExDLgBY5
posted at 17:42:53

スペイン語圏では新自由主義グローバリゼーション批判が左派のイデオロギーと認識されているから、スペインの主要メディアはせっせとトランプとイグレシアスを並列に扱う記事を書く。「トランプとイグレシアスの類似点と相違点」と題されたエル・ムンド紙の記事はそうしたプロパガンダ記事の典型。 twitter.com/elmundoes/stat…
posted at 17:54:29

結果に反対の姿勢を示しても、その結果を生み出すシステムの問題に踏み込まなければ批判ではない。グローバリゼーションの結果である移民を排除してもグローバリゼーションの問題が解決しないことは、90年代にサパティスタが明解に指摘している。ramonbook.wordpress.com/2014/02/18/la-…
posted at 18:11:26

今では新自由主義の代名詞の「緊縮」は元々はイタリア共産党が「資源の無駄遣いをしない」という意味で使い出したもの。例えば元ウルグアイ大統領のムヒカはこの意味で使うことがあったのに、新自由主義者に乗っ取られて意味合いが変わってしまった。www.espacio-publico.com/hacia-donde-no…
posted at 18:28:12

歴史は繰り返すというか、現在再び、主要マスメディアの意図的な誤用によって、南欧やラテンアメリカの左派が20年以上かけて地道に発展させてきた「新自由主義グローバリゼーション批判」という言葉とその意味が極右排外主義者に乗っ取られようとしている。全く、本当にいい加減にして欲しい。。。
posted at 18:33:32

 

2016年12月23日

ついに時間切れと言うことで、前から噂されていたモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナへの公的資金の投入をイタリア政府がゴリ押し。200億ユーロ(約2兆4000億円)なんて巨額の金融セクター支援は議会を通過させられないので、政令法で閣議決定という民主主義手続きを無視した手法が取られた。 twitter.com/el_pais/status…
posted at 16:49:37

先日のイタリア国民投票は金融セクターへの公的資金の投入に正当性を与えるための一か八かの賭けだった。銀行支援法案が議会で承認されるようなシステムを作るために憲法を改正するのが目的で、YESが勝てば金融への公的資金の投入が国民の承認のもとに行われたという根拠になるはずだったんだけど。
posted at 17:09:59

イタリアの国民投票がイタリアの国の事情で行われたわけではないことは、レンツィの辞任が予算の承認後に延期されたことを見ても明らか→ internacional.elpais.com/internacional/… スペインの内閣が補正予算案のために無理やり作られたのと同じで、EU加盟国では予算が全てに優先される。
posted at 17:21:27

選挙に勝って首相になったのではなくて、政治危機の中で金融セクターの意向で首相に据えられたのがレンツィ→ ramonbook.wordpress.com/2011/12/05/gol… 国民に人気がある政治家でないから首を賭けて打って出ても勝てるわけないのに、金融セクターとEUの都合で国民投票をやらされた。
posted at 17:33:52

イタリア国民投票YESキャンペーンを率いたのは米国オバマや英国キャメロンを勝利に導いた米国PR会社で、PP国民党も顧客→www.elmundo.es/cronica/2016/0… 英国国民投票に続いてイタリアでも黒星で、プロのメディア戦略がうまく機能しなくなってきてるのが興味深いところ。
posted at 17:53:26

イタリアの国民投票の時の主要メディアはギリシャ国民投票の時とそっくりだった。どちらの場合も、国民投票の質問はEU離脱やユーロ離脱を問うものではないのに、勝手にNOが出たらEU離脱という話にしてしまう。さらに、争点は「金融セクターへの支援を続けるか?」なのに、この点は完全にスルー。
posted at 18:01:33

2011年のスペインの15Mから、英国とイタリアの国民投票、米大統領選でのヒラリーの敗北まで一本の線で繋ぐとしたら「経済を破壊した金融セクターに対して怒っている人が一定数いる」ということ。なのに、主要メディアは絶対にこの点に触れようとしないから、分析や解説がいつも的外れになる。
posted at 18:13:21

例えば、15Mの主張は誰が見ても「金融危機のツケを金融セクターに払わせろ!」 というものだった。にもかかわらず、主要メディアは横並びに「反緊縮」というレッテルを使うことで、真のターゲットを覆い隠し政府に対する不満にすり替えてしまった。ramonbook.wordpress.com/2011/07/24/una…
posted at 18:25:22

主要メディアによる意図的なメッセージの書き換えは「ウォール街を占拠せよ(OWS)」でも繰り返された。金融システムへの抗議が目的だったからこそ、金融システムの中枢であるウォール街で行われたのに、いつの間にか「格差」への抗議という話になって、米国メディア発でピケティ・ブームが起こる。
posted at 18:31:46

PODEMOSの「カスタ(CASTA)」は15Mの「私たちは政治家と銀行家の手中にある商品ではない」という主張の「政治家」と「銀行家」を指す。これが英語の「エスタブリッシュメント」と訳されると、富裕層全体を指すことになってしまった。ramonbook.wordpress.com/2011/05/18/dem…
posted at 18:51:22

主要メディアに踊る「反エスタブリッシュメント」という言葉の本来の意味は、金融が牛耳る権力構造に対する拒絶。富裕層全般に反感を持つ人が増えているわけではないのに、マスメディアが金融セクターの都合に合わせて間違った分析を続けてるから、不動産王のトランプが米国の大統領になったりする。
posted at 18:59:53

新自由主義を拒絶する人が急激に増えたのは、金融危機の際に「自己責任」の原則が金融セクターに適用されなかったのが原因。「全て自己責任なのだから、困った時に国家に頼るな。そんなの甘えだ!!」と主張していた人たちが、銀行の負債を国に肩代わりさせたのだから、あきれ返る人が増えて当然。
posted at 19:06:33

スペインでは、やりたい放題を続けてきた金融セクターに対する草の根からの責任追及が少しずつ実を結んできた。先日も欧州裁判所がスペインの銀行に、詐欺同然の住宅ローン契約で得た利益約30億ユーロを返還するように命じる判決を出したところ。www.eldiario.es/_235b5f7c
posted at 19:15:10

9月には元IMF専務理事ラトを汚職問題で法廷に引きずり出すことに成功。アスナール政権下で副首相や経済相を務めたラトはスペインの金融権力の象徴だった→es.euronews.com/2016/09/26/el-… 金融セクターが暴走したせいで危機が起こり資本主義経済が崩壊したことをみんな覚えてる。
posted at 19:32:34

 

2016年12月24日

【ブログ更新】フィデル・カストロと知識人の弾圧ーイグナシオ・ラモネ ramonbook.wordpress.com/2016/12/24/fid… フィデル・カストロの死によって、欧米の大メディアではキューバの司令官に対する中傷が大量に流布した…私にとって辛いことだった…私は個人的な証言を提供することを決めた。
posted at 16:52:50

 

2016年12月28日

イタリア政府が支援を決めたモンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ銀行の流動性ポジションが国民投票を挟んで急激に悪化したと欧州中央銀行が指摘している→www.publico.es/economia/bce-e… 銀行支援の問題に触れていないイタリア国民投票の解説は情報としての価値がほとんどない。
posted at 16:41:48

イタリア検察の捜査で欧州議会を舞台にしたトルコとアゼルバイジャンを通るガスラインTANAP建設を巡る汚職が明るみに。賄賂を受け取ったとして欧州人民党(メルケル率いるカトリック保守)所属のイタリア人とスペイン人の議員の名前が出てる。www.eldiario.es/_2360b75d
posted at 16:56:33

【SYNODOS】トルコ・グルジア・アゼルバイジャン3リーダー、新パイプライン建設を発表 synodos.jp/international/… ←二人の欧州人民党議員は欧州評議会議員会議のメンバーで人権侵害の問題を抱えるアゼルバイジャンが世界銀行から融資を受けられるように便宜を図った。
posted at 17:06:15

EUがエルドアンが強権化するトルコに強い態度を取れないのは、難民問題以外にもエネルギーなどで利権がたっぷりあるから。ユーロ加盟国の財相からなるユーログループが各国の金融セクターの利益を代表する金融ロビーであることは有名で、欧州議会は政治家と財界が癒着して私腹を肥やすシステムの要。
posted at 17:20:47

近年で最大規模の投資が行われてるアゼルバイジャン・トルコ・イタリアを通るガスライン建設を巡っては、まだまだいろいろ出てきそう。欧州復興開発銀行を含む欧州の金融セクターが投資しているこのプロジェクトとマフィアの関係を指摘する声も→ www.theguardian.com/global-develop…
posted at 17:46:40

地中海の難民危機の裏にはウクライナ紛争で路線変更を迫られたEUのエネルギー安全保障の問題がある→www.eldiario.es/_2376fcb8 ユンケルの後を継いで欧州理事会議長となったトゥスクがエネルギー同盟の創設者であることもEUにとってのエネルギー問題の重要性を象徴してる。
posted at 19:01:37

 

2016年12月31日

EUの難民受け入れプログラムに従って二年で17万337人の難民を受けいれると約束したスペイン政府が今までに受け入れたのは687人と、約束した人数の4%あまり。国を逃れた500万人シリア人のうち先進国が受け入れたのは3%に過ぎない。www.publico.es/espana/espana-…
posted at 11:15:08

スペイン政府は難民受け入れに2億ユーロ(250億円)の予算を割いているので、問題はお金ではなく政治的意思。カタルーニャでは11月末から行政も加わってスペイン政府とEUの難民政策を批判する「私たちの家はあなたたちの家」キャンペーン中。youtu.be/-YKJC3c600A
posted at 11:22:15

12月頭にはギリシャで数ヶ月足止めされているイラク系クルド人をバルセロナに連れてこようとしたCGTの組合員が人間の密輸の容疑でギリシャ警察に逮捕されるという事件があった。民間人の難民支援の行為が不法行為となってしまうのが現在のEU。directa.cat/una-sindicalis…
posted at 11:35:46

現在も難民グループをバスクに連れてこようとした二人がギリシャ警察に拘束されている。EUが合法ルートを作らないから、難民は不法移民として入国する。不法入国者を支援すると人身売買の罪になるので、民間人が善意で難民支援することもできない。www.pikaramagazine.com/2016/12/dos-ac…
posted at 11:48:12

欧州の難民問題に関して個人の善意に期待する論調の記事も見受けられるけど、個人の善意ではどうにもならない規模の問題だから社会問題になる。EUの場合は合法ルートを作ってダブリン規則を見直さないとどうにもならないのに、ここには絶対に手をつけないから、いつまでたっても状況が改善しない。
posted at 11:57:49

EUが移民政策を見直さないことが原因で、2016年に地中海では4901人が命を落とした。トルコーギリシャ間で429人、リビアーイタリア間で4403人、モロッコ〜スペイン間で69人。最も危険なのがリビアからイタリアを目指す中央地中海ルートで、現在はこのルートを使う人が最も多い。 twitter.com/stopmaremortum…
posted at 12:04:42

地中海の難民というとシリア人を思い浮かべると思うけど、リビアーイタリア中央地中海ルートを使うのはサブサハラ・アフリカ出身者がほとんどでシリア人はわずか。つまり地中海での犠牲者の大部分もシリア人ではなくてサブサハラ・アフリカ出身者。www.elperiodico.com/es/noticias/in…
posted at 12:12:09

EUがイタリアやギリシャに足止めにすることで実質的に受け入れをストップした状況を受けて、アフリカ大陸から大西洋を渡ってラテンアメリカに向かい、メキシコを経由して米国を目指すサブサハラ・アフリカ出身者が増加しているというレポート。www.piedepagina.mx/la-silenciosa-…
posted at 12:20:22

シリア内戦を主な原因とする中東からの戦争難民とともにクローズアップされて、サブサハラ・アフリカ出身者の存在が完全に無視されている「地中海の危機」 を巡る報道の問題点やEUの移民政策については、こちらのブログ記事を参考にしてください。ramonbook.wordpress.com/2016/06/07/cri…
posted at 12:47:29

スペインの飛び地と国境を接するモロッコには仏カレーのような「難民キャンプ」が90年代から存在してきた。メリリャのキャンプで暮らすサブサハラ・アフリカ出身者を扱った『THE LAND BETWEEN(英語、仏語など8言語の字幕付)』youtu.be/Vf4N_lHOWEA
posted at 13:10:07

『THE LAND BETWEEN』ではTiken Jah Fakoly『Ouvrez Les Frontieres(国境を開け)』がとても効果的に使われている。2007年に発表されたこの歌のテーマもサブサハラ・アフリカからの移民。video.nationalgeographic.com/video/ouvrez-l…
posted at 13:38:17

アフリカ大陸でも様々な動きがある。2014年にブルキナファソではコンパオレ大統領再選に反対する市民の路上での抗議運動から「Balai Citoyen」が生まれた。その創設者の一人であるSMOCKEY の『INSOUMISSION』。youtu.be/e89IvPAq8Zc
posted at 14:09:43

ブルキナファソの市民運動Balai Citoyenの創設者はインタビューで「フランスのインフラやアフリカに負っているものを見ると、欧州のアフリカに対する無関心は衝撃的だ」と話す。www.eldiario.es/_23109fde ←地中海の危機の背景には植民地主義の問題がある。
posted at 14:28:43

「移民に侵略される」と訴える欧州の極右排外主義勢力の「侵略される」という発想は侵略を繰り返してきた宗主国からしか出てこない視点。欧州の北で左派勢力が飲まれているのも明確に反植民地主義を掲げられないのが大きな原因で、スペインで左派が持ち堪えているのは伝統的に反植民地主義だから。
posted at 14:34:13

この記事でフランスの左派の弱体化した理由がよくわかった。フィデル・カストロが欧米から憎まれたのは、彼が共産主義者だったからでも、独裁者だったからでもない。スペイン内戦とスペイン共和主義者の思想に大きな影響を受けたフィデル・カストロは、反植民地主義の思想を体現する人物だったから。 twitter.com/ramonbookprj/s…
posted at 14:41:35

19世紀末スペインの労働者は「植民地を守るためにこれ以上血を流すのは嫌だ」と戦争を拒否。この内部から生まれた反植民地運動を潰すためにスペイン政府が用いた手法が「アナキスト」として弾圧することだった。こうして反植民地主義に基づくスペイン革命がアナキズム革命と呼ばれるようになる。
posted at 14:54:26

スペイン市民戦争のさいに欧米諸国が共和国政府に手を差し伸べなかったのも、反植民地主義運動に支えられた政権だったのが一番大きな理由。欧米の主流メディアは「反植民地主義」という言葉を嫌がるので、キューバ革命の場合も共産主義の影響を強調して反植民地主義革命と呼ばずにすむようにした。
posted at 15:03:15

スペインとポルトガルに極右排外主義の台頭がないのは、Podemosなど左派ポピュリズムのおかげではなくて、ポルトガルの社会学者 Boaventura de Sousa Santosなど植民地主義の問題を批判してきた左派がいたから。elpais.com/elpais/2015/12…
posted at 15:24:57

ちなみにPodemosは左派ポピュリズムのプロジェクトとして生まれたのではなく、2014年5月欧州選挙後に2015年12月のスペイン総選挙で勝つための選挙戦略として左派ポピュリズムの手法を使っただけ。言語の壁とイデオロギーの壁にぶち当たって、ポピュリズム路線はすでに過去のもの。
posted at 15:36:06

黄金の夜明けがメディアを騒がす一方で政権獲得まで無視されてきたSyrizaのケースを見ても分かるのだけど、左派の手法にメディアが注目するのはいつも限界を迎えた後。今回もPodemosの実践で限界があるとわかった途端に、メディアで左派ポピュリズムが盛んに取り上げられるようになった。
posted at 16:18:16

Podemosの左派ポピュリズムで重要な点はスペインのアナキズム革命とラテンアメリカの左派ポピュリズムという反植民地主義を核にした民衆運動をモデルにしたこと。反植民地主義の左派の流れがない地域で取り入れるには、意識的に反植民地主義ポピュリズムにしないと右派ポピュリズムに負ける。
posted at 16:40:23