ramonbook[@ramonbookprj]さんの過去ツイートをサルベージ――2019年1月〜12月

ramonbook[@ramonbookprj]さんの過去ツイをサルベージ。
理由というか事情はこちら→https://kyotofan.info/politics_society/20120925-30/
Twiiter社の新API仕様変更
・・・平たく言うなら
イーロン・マスクの傍若無人な我儘

・・・つーかさぁ、ナニコレ

ふざけんなよ!イーロン・マスク (-_-💢)

 

2019年4月30日

4/28のスペイン総選挙の目的はPSOEを第一党にしてサンチェス政権に民主的正当性を持たせること。今まで85議席でも単独政権だったから、123議席もあれば連立は不要で、最終的にC’sシウダダノスの棄権でサンチェスが首相になる。欧州&地方統一選で連立交渉どころじゃないし。reut.rs/2Wdixuw
posted at 18:45:50

だいたい欧州&地方統一選を一ヶ月後に控えたこんな時期に総選挙をやっても、メリットがある政党はVOXぐらい。それでも総選挙を実施したのは欧州選挙後の権力再編成に動いてるEUの都合に合わせたから。早速EU委員長がスペインでの「明白な親EU政党の大勝利」に大喜びしてる。www.elmundo.es/espana/2019/04…
posted at 18:59:36

イタリアに反EU政権が誕生した現在、ドイツとフランスはスペインを巻き込んで現行EUの体制を維持する計画を進めてて、その実現がかかってるのが欧州選挙。欧州議会での会派が違うにもかかわらず、メルケルとマクロンがサンチェスを公に応援していたのも異例のことだった。www.elperiodico.com/es/politica/20…
posted at 19:13:36

マクロンは欧州議会でもサンチェスのPSOEと組むことを計画してる。つまり、欧州議会ではメルケル率いる保守カトリック派からマクロン率いるリベラル&社会党の連立グループへの覇権の移行が期待されてて、5月欧州選挙ではこれが実現するような議員数を確保しないとならない。www.elperiodico.com/es/politica/20…
posted at 19:37:43

週末のスペイン総選挙は「左派の勝利」という報道が多いけれど、得票数では左派(PSOE+UP)11.213.684票に対して右派(PP+C’s+VOX)11.213.684票とその差はわずか4 万票余り。 今回は右派の分裂に助けられたわけで、VOXの10%越えは相当深刻。統一地方選が厳しい状況になりそう。www.eldiario.es/_35412354
posted at 20:00:46

VOXの支持は偏っていて、得票の75%が全17州のうち6つ(アンダルシア、マドリッド、ムルシア、バレンシア、二つのカスティーリャ)に集中している。地方政党みたいなもので、全国区の総選挙よりも地方統一選の方がずっと有利。アンダルシアで得票数が増加したのも懸念事項。 elpais.com/politica/2019/…
posted at 20:13:03

党首アバスカルはバスク出身だけど、元マドリード知事のPP国民党の大物政治家アギレの庇護を受けていたこともあり、VOXの本拠地は他でもないマドリード。カタルーニャ生まれのC’sと違って、すでにスペインの権力の中心地にしっかりとした基盤を持ってる。 www.lavanguardia.com/local/madrid/2…
posted at 20:24:23

今回の総選挙でもマドリードでVOXは13,85%も得票して一気に5議席獲得した。ちなみに左派(PSOE11+UP6)17議席に対して右派20(PP7+C’s8+VOX5)議席なので、マドリード州だけだったらアンダルシアのように右派三党の連立政権が成立していたことになる。カルメナ市長の続投はかなり厳しい状況になってる。 twitter.com/el_pais_madrid…
posted at 20:34:20

何れにしてもスペインは国家レベルの主権はEUに譲渡しているので、総選挙にはシンボリックな意味しかなくなってしまった。投票率を上げるために争点をVOX阻止に絞った今回の総選挙も、結局のところ地方統一選に向けた中間選挙みたいなもの。今回の結果でカタルーニャ情勢も内政もほどんど変わらない。
posted at 20:45:19

総選挙が終わって早々、選挙管理委員会は元カタルーニャ州大統領でベルギー亡命中のプッチダモンなど三人のカタルーニャ政治家の欧州議会出馬を拒否する決定を下した。スペイン中央の姿勢はPSOE政権になっても、実質的にはPP国民党のときと同じ路線のまま変わっていない。elpais.com/politica/2019/…
posted at 20:53:57

今回のスペイン総選挙で議席を獲得したカタルーニャ州選出国会議員のうち五人は、独立をめぐる州民投票の件で未だに収監中(!!)で、この後どうなるのかまだはっきり決まっていない。こんな状況では、政権が変わってもカタルーニャ問題が解決に向かうわけはない。 elpais.com/politica/2019/…
posted at 21:00:58

 

2019年7月20日

大椿さんとはカタルーニャが縁で知り合ったんだけど、彼女のスピーチは19世紀半ばに「全世界のプロレタリアートよ、団結せよ」と呼び掛けたフローラ・トリスタンを思い出させる。フローラは移民は資本主義の犠牲者であるとして、外国人労働者の権利を護る必要性も主張した。 twitter.com/ohtsubaki/stat…
posted at 18:04:21

フローラ・トリスタンは『労働者連合(1843年)』でマルクス&エンゲルスの『共産党宣言(1948年)』より前に労働者の連帯・団結を呼びかけ、さらには画家ポール・ゴーギャンの祖母というすごい人物。スペインではフェミニズムの創始者として最近再び注目が集まってきている。www.elperiodico.com/es/mas-periodi…
posted at 18:16:28

スペイン語圏のフェミニズムの原点はパリコミューンで黒旗を掲げたアナキストのルイーズ・ミシェルへと繋がっていく労働者解放運動と同時に進行した女性解放運動。労働運動とフェミニズムが切り離せないからこそ、3月8日の女性のストの呼びかけが大きな支持を集める。www.naiz.eus/eu/blogs/lasol…
posted at 18:45:07

スペインでの女性解放運動は労働者階級の女性が主導していて、既存の父権主義的な社会構造を解体して新たな社会を構築することを目指したので、女性解放を目指す女性たちはアナキストや社会主義者、共和主義者と名乗っていた。当時「フェミニスト」とは参政権運動家のことに限定される意味だったわけ。
posted at 19:03:58

カタルーニャのフェミニズムの創始者といえばアナキストのテレザ・クララムン。 繊維工場労働者だった彼女は、全国を飛び回って労働者の連帯を呼びかける一方、賃金労働に加えて家事を背負う女性労働者は男性労働者の奴隷だと訴えて階級闘争の中から女性解放運動を始めた。www.nuevatribuna.es/articulo/cultu…
posted at 19:31:03

既存の社会システムを支える国家や教会を倒せというアナキズムの主張に熱狂したのは、父権主義的な社会の抑圧に苦しむ女性たちだった。アルゼンチンでフェミニズムの創始者とされるのも「神も雇用主も夫もいらない」をスローガンに掲げたアナキストのビルヒニア・ボルトン。 www.lavanguardia.com/politica/20190…
posted at 19:46:29

共和主義と女性解放運動が密接に結びついていたスペインで第二共和政を支えたのも、男女が対等な社会の実現を夢見た女性たち。だからこそ、アナキストのフェデリカ・モンセンが欧州初の女性閣僚となって中絶の合法化(法制化はカタルーニャのみ)を実現させることになった。 www.lavanguardia.com/hemeroteca/201…
posted at 20:00:50

市民戦争の影響でスペインのアナキストというとCNTのドゥルッティの印象が強いけど、スペインのアナキズムを象徴する人物にふさわしいのはフェデリカ・モンセン。また、CNTのアナルコシンディカリズムを象徴するのもドゥルッティではなく内戦前に暗殺されたサルバドル・セギ。youtu.be/pV5Qbb7Im9c
posted at 20:14:25

国外の革命を闘った最初のアルゼンチン人はチェ・ゲバラではなく、スペイン市民戦争でPOUMの部隊に参加したミカ・エチェベエレ。彼女が率いた隊では男女が平等に雑務をこなしたため、イデオロギーの垣根を超えて女性の入隊希望者が 集まったという。www.publico.es/politica/25-an…
posted at 20:22:09

歴史を振り返ると女性の存在が脇に押しやられているのを実感する。1994年の蜂起の際に、サパティスタは代表として司令官の男女二人を送り込んだのに、世界中から注目されたのは白人系男性のマルコスで、先住民女性の司令官ラモナは忘れ去られた存在になってしまった。 youtu.be/cArq3X24aFA
posted at 20:30:51

スペインのアナキズム=女性解放運動/フェミニズムという歴史を象徴するのがCNTの女性組合員を中心に結成された「Mujeres Libres」。こうした歴史的背景があるからスペインでは「反資本主義でないフェミニズムはフェミニズムではない」とされる。 www.publico.es/politica/memor…
posted at 20:44:21

日本だとアナキズム系のフェミニストとして名前が挙がるのは伊藤野枝だと思うけれど、個人的には「Mujeres Libres」の中心人物ルシア・サンチェス・サオルニルを知った時に頭に浮かんだのが吉屋信子。作家で女性パートナーと添い遂げたところなど共通点が多い気がする。www.elsaltodiario.com/alkimia/una-fo…
posted at 20:54:18

@GrlldChsAsp 伊藤野枝がスペインのアナキスト系フェミニストとあまりにも違うんですよね。吉屋信子が思い浮かぶくらい、共通点が見当たらないというか。ちょっと雑な扱いかもしれませんけど。
posted at 21:07:38

ついでに言うと、大杉栄もスペインのアナキストのイメージとかなり異なる印象を受ける。スペインのアナキズムが労働者階級から大きな支持を集めた理由はユートピア思想だったからで、言葉としては破壊ではなくて創造、混沌よりも調和がぴったりと来る思想。
posted at 21:16:49

訂正:『共産党宣言(1948年)』→『共産党宣言(1848年)』100年も間違えた。。。
posted at 23:17:43

 

2019年9月5日

「真の民主主義を今すぐに!」と立ち上がった人々の抗議活動が、スペインの社会を大きく揺さぶったのは2011年5月こと。この「15M運動」を扱ったドキュメンタリーの監督ジョルディが来日中です。西サハラの主権をテーマにした作品の日本語字幕版も間もなく完成の予定だそう。ramonbook.wordpress.com/2013/05/10/el-…
posted at 18:56:32

来日中の監督を迎えての「目覚めゆく広場-15M運動の一年」の上映会が決まりました。【大阪】今週土曜日に9月7日15時から大阪教育合同労働組合事務所にて。スペインの民主化後最大の市民運動をベースに、民主主義、主権、自治といった問題を考える会です。お近くの方は是非!www.ewaosaka.org/2019/08/30/cat…
posted at 19:22:09

【東京】お馴染み新宿のカフェ・ラバンデリアにて9/21(土)&22(日)の二日連続企画を準備中です。バルセロナ、民衆の力、アナキズムなどをテーマにしたイベントの中で、来日中の監督ジョルディを迎えた「目覚めゆく広場-15M運動の一年」の上映も行う予定。詳細は後ほど!cafelavanderia.blogspot.com/2019/09/20199.…
posted at 19:38:51

「目覚めゆく広場」監督のジョルディはバルセロナ出身で、市民運動の歴史や現状にも詳しい人物。民主主義や主権をテーマを追いかけていて、カタルーニャの市民運動はもちろん、西サハラ、シリア、エルサルバドル、あるいは食糧主権などをテーマにした作品を撮ってきました。 www.transformafilms.org/?q=view/films
posted at 19:59:52

 

2019年9月11日

5月の欧州議会選挙の結果を受けたEUの新閣僚の顔ぶれが発表されたけど、あまりのひどさに言葉を失う。政治的には極右排外主義、経済的にはウルトラリベラルという…。委員長に選ばれたフォン・デア・ライエンの最大の使命がEU軍創設なので、EUの軍事化と要塞化が進むことに。www.publico.es/internacional/…
posted at 19:16:47

男女同数はあまり重要ではなくて、この顔ぶれに現在の欧州各国の力関係が凝縮されている。注目すべきは経済と外交という最重要ポストをイタリアとスペインが取ったこと。イタリアをこの地位につけるために、サルヴィーニを引き摺り下ろしたはずなのに、結局EUがサルヴィーニ政権化したという…。 twitter.com/jijicom/status…
posted at 19:30:27

ヴァルスに代わったフランスのマクロンを中心に脇からスペインの社労党ボレイ(=サンチェス)、イタリアの民主党ジェンティローニ(=レンツィ)が支える新生EUは、2015年からのEU改革プランに沿ったもの。スペイン社労党の再生計画は順調なので、あとはイタリアで民主党or新党をどう盛りあげるのか。 twitter.com/ramonbookprj/s…
posted at 19:41:47

EU内では各国の選挙は形式的なものに過ぎず、すべての物事が決まるのはEUレベルであることを加盟国に知らしめたのがギリシャの国民投票。そのことを誰よりも良く知るギリシャ首相のツィプラスは、欧州議会選でSyrizaが負けたことで、前倒し総選挙をせざる得なくなった。reut.rs/2Ke9eaT
posted at 19:53:24

今年の初めに元EU委員長が「経済危機の時にギリシャを侮辱したことを後悔してる」と発言。ギリシャの人々の民意を力づくで押さえつけたのが、現在のEU危機の元凶であることを認めてたから、新EUはもう少しマシな布陣になると思ったけど、何も反省していないことがわかった。 www.eldiario.es/_331b1bd9
posted at 20:06:35

現在EU離脱問題で大揺れの英国は、欧州議会選挙に参加しなかったので、議員も閣僚のポストも持ってない。EUに残留したとしても、もはやEUにおいて自国の利権を主張したり、影響力を行使する術がないわけで、政治的にはすでに離脱した状態。延長を合意しても状況は変わらない。 www.asahi.com/articles/ASM99…
posted at 20:18:20

↓ 間違えた。英国は欧州議会選に参加して、ファラージの新党が勝つという謎な展開になっていた。英国の反離脱派の人たちは統一戦線でも作って欧州議会選挙で勝ってれば、もう少し違う展開になっていたような気がする。変革期における政党政治の限界なんだろうな。 www.sankei.com/world/news/190…
posted at 20:32:36

イデオロギーでまとまる政党政治に限界があっても、現行システムでの政治参加には政党が必要不可欠。イデオロギーなしの政党(もはや政党ではない)で勝負するというのが、スペインの住民自治勢力やポデモスの挑戦だったわけだけど、期待したような結果は出せていない。
posted at 20:42:39

ポデモスも今が正念場。社労党はポデモスと組むことをEUに禁じられてるから、スペインで左派連立はありえない。にもかかわらず、ここ数ヶ月、サンチェスが首相になれず、再選挙になったら連立を蹴ったポデモスの責任という論調を主要メディアが作ってる。EU主導のポデモス潰しが佳境に入った感じ。
posted at 20:50:50

EUはSyrizaを叩き潰すことで、EU内には社会民主主義より左の政党の存在は許されないというメッセージを発した。Syrizaも最終的には欧州社会党会派との協力しかない状況に追い込まれて、ツィプラスもスペインの同志としてポデモスではなく社労党PSOEと組むことになった。www.lavanguardia.com/politica/20180…
posted at 23:01:53

マドリッドから変革を目指す戦略に限界を感じていたので、ポデモスの失速は納得できるものの、政治的混乱の責任をポデモスに被せようとするスペイン主要メディアの論調にはいい加減うんざり。サンチェスを首相にするなら、PPかC’sに棄権させればいいのに、そうしないのはポデモス潰しが目的だから。 twitter.com/ramonbookprj/s…
posted at 23:29:23

ポデモスがPSOEと連立したら、次の選挙で票がPSOEに流れる。ポデモスやシリサの盟友だったポルトガルの左派ブロックが社会党政権と閣外協力したことで票を減らしたのと同じ。旧勢力と組んだ時点で、新勢力は存在意義を失う。そういえば、主要メディアのポルトガル社会党政権持ち上げぶりもすごかった。
posted at 23:45:51

 

2019年9月14日

【イベント詳細】21日はバルセロナの市民運動の現在扱う22日の補足講座的な内容になります。民衆運動を動かすダイナミズムは、過去の蓄積の中で培われたものだから、歴史的背景がわかると理解しやすい。カタルーニャの民衆運動の最高到達点であった民衆オリンピック/アナキズム革命を紹介します。 twitter.com/kilowatio0501/…
posted at 16:59:22

スペイン市民戦争の共和国派のシンボルとなったこの写真。モデルのマリナ・ジネスタは、当時を振り返って「私たちは無邪気にも、反乱軍の蜂起は「民衆オリンピック」への反対だと考えた」と語っている。この写真を撮ったハンス・グツマンは民衆オリンピックを取材するためにバルセロナを訪れていた。 twitter.com/vapassaraqui/s…
posted at 17:05:06

ベルリン五輪への抗議として反ファシズムと反レイシズムを掲げたバルセロナ五輪は、ファシズムに迎合する国際オリンピック委員会に対する挑戦でもあったから、1992年のオリンピック招致の際には政治的配慮から言及されず、21世紀になるまで歴史のタブーして忘れ去られてた。elpais.com/ccaa/2016/07/1…
posted at 17:14:10

スペイン共和政にまつわる歴史的エピソードは、欧州が忘れたくてたまらないファシズムに迎合した暗い過去を突き付けるものなので、欧州各国の歴史の中でも意図的に言及されないまま語られてきた。ナチスドイツからパリを解放したのがフランス人ではなく、スペインのアナキストだったことはその典型例。 twitter.com/ramonbookprj/s…
posted at 17:27:22

そもそも「スペイン内戦」という呼称自体、ナチス軍とイタリア軍が参戦したスペインでの戦闘を第二次大戦から切り離して、欧米の非介入政策を正当化するために押し付けられたもの。「スペイン戦争」と呼ぶべきという意見もあり、私も「内戦」という呼び名は使いたくない。 www.publico.es/politica/guerr…
posted at 17:37:05

もちろん自分たちに不都合な歴史の書き換えはスペイン政府もやっている。先日法務省が「パリ解放においてスペインは重要な役割を果たした」とツイート。「当時スペインはフランコ政権で、パリを解放したのは亡命スペイン人なのだからスペインの手柄ではない」と批判を浴びた。www.publico.es/tremending/201…
posted at 17:54:22

未だに左派系の新聞と呼ばれるエル・パイス紙は「パリに入ったのはスペインの民主派」とツイート。現在スペインが君主制である事実を考慮してか「共和派」という言葉を用いるのを避けて「民主派」と言い換えた。スペインの権力層にとっても共和政は思い出したくない過去で、必死に葬り去ろうとしてる。 twitter.com/el_pais/status…
posted at 18:07:08

公式オリンピック招致はバルセロナのブルジョワの悲願で、1936年の回では決まりかけてたのにベルリンに持って行かれた。ブルジョワが挫折したオリンピック開催の夢を、市民組織が中心の草の根の活動によって労働者階級の人々が実現に漕ぎつけたというのが、民衆オリンピックの最も魅力的なところ。 twitter.com/mhistoriacat/s…
posted at 18:17:36

1936年オリンピック招致でバルセロナが敗れた理由はスペイン第二共和政の誕生。欧州のブルジョワはスペイン共和派を毛嫌いしていたからこそ、内戦にも不介入だった。この理由は共和主義という思想にあるので、21日は共和主義についても紹介する予定。カタルーニャの民衆運動の強さの鍵もここにある。
posted at 18:25:01

20年近くカタルーニャの民衆運動を追ってきて思うのは、そのパワフルさの源は、外部の人間が市民運動や社会運動に位置づけるようなことを、生きていくための生活の知恵レベルにまで落とし込んだ形で実践してるからだということ。この土壌がアナキズムや共和主義と呼ばれる思想によってつくられた。
posted at 18:36:23

 

2019年9月15日

私が民衆オリンピックの存在を知ったのは、国際旅団のデータベース作りに参加しした時だった。各個人のデータの入力をしながら不思議に思ったのが、市民戦争勃発を予知していたかのように、クーデタが起こる7月以前にスペイン入りしていた人があまりにたくさんいること。ramonbook.wordpress.com/2015/07/20/%e5…
posted at 17:50:12

当時、自国がナチスのベルリン・オリンピックに参加することに不満を持った人々は、反ファシズムや反国家ナショナリズムを掲げるオリンピックに賛同して、ときには自転車や徒歩でバルセロナを目指した。最も有名なのがスコットランドのグラスゴーから自転車で参加したクラリン・サイクリング・クラブ。 twitter.com/PatricioFund/s…
posted at 18:05:52

ナチスが1935年に可決したニュルンベルク法は人種差別的なものだったから、オリンピックの精神に反するという批判の声が上がったものの、国際オリンピック委員会は問題視せず、各国政府のボイコットもなかった。政府の意向に納得できない人は個人として反ファシズムを貫くためにバルセロナを目指した。
posted at 18:15:47

反国家ナショナリズムを掲げる民衆オリンピックには、アルジェリアやアルザス、パレスチナなど国家を持たない国の代表団も参加した。スペインからも、スペイン、カタルーニャ、バスク、ガリシアの代表が参加。「スペインの一体性」というコンセプトがフランコ体制の置き土産であることがよく分かる。
posted at 18:23:56

ベルリンの公式オリンピックに46か国4106人が参加した一方、バルセロナの民衆オリンピックにエントリーしていたのは23の国や地域から選手約6000人、観客約2万人。もし開催が実現していれば、ナチス・ドイツと国際オリンピック委員会の顔に泥を塗ることになったのは明らか。
posted at 18:32:33

中立ぶった各国政府がファシズムに迎合している一方で、ファシズム国家だったイタリアやドイツからも国際旅団に参加する人々がたくさんいた。20世紀のファシズムとの闘いは信念を持つ個人の手によって勝ち取られたもの。国家ファシズムと本気で戦った国家は一つもなかった。 sidbrint.ub.edu/ca/search/hosp…
posted at 18:42:28

アップありがとうございます! 9/21土&22日新宿カフェ・ラバンデリアの企画の時に頭にあったのがこの文章。世界中が混乱して閉塞感が蔓延すればするほど、もうひとつの世界を想像する力が重要になってくるので、インスピレーションを与えてくれる歴史を一人でも多くの人と共有したいと思っています。 twitter.com/cira_japana/st…
posted at 19:12:59

カタルーニャのアナキストが最も重要視していたのがSolidaritat連帯とJusticia公正さ。どこから見ても新自由主義的価値観の対極にある価値観で、ざっくり言うと、実直で真面目な人が損をしない社会を作ろうとした。その理想を現実社会の中で実践に移した、その結果がアナキズム革命であり集産化経済。
posted at 19:25:20

一世紀以上も前に撒かれた思想の種が、21世紀になった現在でもまだ社会に息づいていることを可視化したのが15M運動だった。路上から闘うというとデモを思い浮かべる人が多いかもしれないけど、デモは沢山ある手法のうちの一にすぎない。22日にジョルディが扱うのは、デモの先にある路上からの闘い方。 twitter.com/kilowatio0501/…
posted at 19:44:52

選挙で自分の代表権を託す代表民主制なら「投票の呼びかけに素直に応える人」を増やせば良いのだけど、路上から闘う直接民主制では「呼びかけられなくても動く人」「デモの呼びかけが出る頃にはすでに路上に出ている人」を増やさなければならない。矛盾する資質なので、両立させるのは実は結構難しい。
posted at 19:54:11

今の英国のEU離脱をめぐる混乱は、間接民主主義=議会民主制と直接民主主義=国民投票の相性の悪さを象徴しているように思う。個人として政治に参加する直接民主主義の手法を現行の民主主義システムに取り入れるには、まず集団として政治に参加するシステムの政党政治を変えることが必要なのだろう。
posted at 20:03:06

 

2019年9月19日

選挙で自分の代表権を託す代表民主制と路上から闘う直接民主制の両立は本当に難しい。2017年にアナルコシンディカリストの組合CGT国際関係書記にインタビューした時、バルセロナでも市民運動を支えていた人々が議会政治に参加したことで路上の闘いが弱体化したと話していた。cira-japana.net/pr/?p=565
posted at 19:24:36

路上の闘いを支えていた人々の議会政治参加による路上の空洞化がバルセロナよりも顕著に出たのが、ポデモスの本拠地マドリード。とりわけ、アクティビストが大量に参加したカルメナ市長誕生の後、ぽっかり空いた路上に進出したのが反カタルーニャを掲げる勢力で、これが極右VOX台頭の下地にもなった。
posted at 19:30:17

個人的に状況の深刻さを感じたのはこの「スペインの一体性」デモ。フランコ派はフランコ主義の価値観を民主体制に適応させるためにPP国民党の前身APを作ったのだけど、党名を変更した元首相アスナールが上手くやり遂げて、現在ではフランコ体制の価値観が完全に国家ナショナリズムに取り込まれている。 twitter.com/ramonbookprj/s…
posted at 19:44:09

マドリードでのPP国民党の圧倒的な強さを支えてるのがフランコ主義のナショナリズム化。2004年列車爆破テロの時のアスナール政権の卑劣な嘘でも潰れなかったPPの覇権は現在も続き、5月の選挙でも最後に州知事と市長に収まったのは、政界を引退しても影響力が衰えない元市長アギレの息のかかった人。
posted at 20:01:23

国連が公式サイトでピカソのゲルニカを「スペイン内戦中の共和国政府の残虐行為に対する芸術的な抗議」と紹介したことを公式に謝罪した。どう考えてこんな間違いができるとは思えないんだけど、このままフランコ的価値観が浸透していけば、スペイン右派がこの解釈を主張する日が来るのかもしれない。 twitter.com/publico_es/sta…
posted at 20:19:28

スペインの政治的混乱の原因は、首都マドリードが他地域よりも明らかに抜きん出ている力が武力しかないこと。18世紀末から収拾がつかなくなると、軍部が介入して力で押さえつけて、マドリードの覇権を維持してきた。さすがにEUの中でクーデタはできないので、王室を利用する方策を模索しつつある。 twitter.com/asahi/status/1…
posted at 20:41:35

スペインでサンチェスが選挙に踏み切ったのとイタリアで元首相レンツィの社民党離脱がほぼ同時に起こったのは注目に値する。欧州政治に興味のある人は英国離脱よりイタリア政局を抑えたほうが良い。「政治の実験室」と呼ばれるイタリアから、二大政党制後の欧州の政治的潮流の方向性が見えてくるかも。 twitter.com/nikkei_europe/…
posted at 20:51:20

 

2019年9月21日

明日のメインゲスト『目覚めゆく広場―15M運動の一年』監督のジョルディが間に合うようなら、飛び入りで参加してもらう予定です。お時間のある方は是非! twitter.com/kilowatio0501/…
posted at 14:04:50

 

2019年9月22日

いよいよ今日7時スタート!バルセロナが得意とする『オルタナティブをつくる』という抗議方法をご紹介します。 twitter.com/ramonbookprj/s…
posted at 13:10:50

 

2019年10月3日

私は「環境問題を訴える女の子」というとセヴァン・カリス=スズキを思い出す世代なので、グレタ・トゥンベリの登場によって「反新自由主義グローバリゼーション運動とはなんだったのか?」と改めて考えさせられた。1992年のリオの地球サミット開催からは27年も経つのか。。。youtu.be/N0GsScywvx0
posted at 18:49:16

90年代の反新自由主義グローバリゼーション運動はシアトルでのWTOに対する抗議活動が注目を集めて反自由貿易協定の印象が強くなったけど、環境問題への関心も重要な求心力となっていた。この歌では京都議定書が締結された1997年COP3開催のニュース音声がサンプリングされてる。youtu.be/PCZuYK3Rjig
posted at 19:06:09

ベルリンの壁の崩壊で共産党が崩れた後、90年代の欧州では人々の環境問題への関心をバックに緑の党が新しい左派として勢力を伸ばした。その後ユーゴ紛争でNATOのコソボ介入に反対を貫けなかった緑の党を左派が見限って市民運動に流れたことが、2000年代の反グローバリゼーション運動拡大の要因の一つ。
posted at 19:19:33

左派としての緑の党に見切りをつけた反グローバリゼーション運動から生まれた新しい左派政党の第1号がドイツ左翼党(Die Linke)で、ギリシャのSyrizaやスペインのポデモスはこの流れに位置する。現在の緑の党はさらにリベラル化しているから、左派の受け皿にはならない。www.jiji.com/jc/article?k=2…
posted at 19:29:45

90年代の環境問題は、労働者の健康を害する労働環境の問題としてもクローズアップされていたから幅人い層の支持を集めて、それが緑の党の躍進に繋がった。現在の環境問題は消費の面ばかりで消費者としてしか参加できないのが問題で、労働者としてアプローチできるポイントがないと支持が広がらない。
posted at 19:45:00

若者や学生というのは一時的なポジションかつマイノリティなので、その層を社会変革の基盤にすることは不可能。15Mの場合も声を上げた若者に引っ張られて立ち上がった労働者の運動があった。今後は環境問題を消費から労働の問題へとつなげる動きが重要になってくるはずなんだけど、まだ見えてこない。
posted at 19:58:35

間接民主主義と直接民主主義は補完しあうものではないから、トゥンベリ登場は議会制民主主義が機能不全なことを象徴してる。不都合な現実に立ち向かうのも政治の重要な役割なのに、選挙プログラムが消費者向けの商品になって耳障りの良いことしか並べられず、政治家も都合の悪い情報を口にできない。
posted at 20:17:16

Syrizaやポデモスを見ていて考えさせられたのが、選挙プログラムの商品化と有権者の消費者化。両者とも選挙に勝つために、EUの経済の問題の根がユーロの構造にあるとこまで切り込めなかった。問題解決には問題を指し示すことが必要なのに、肝心の政治家にそれができないという。なんとも歯がゆい。。
posted at 20:30:20

「パチャママ/母なる大地」をキーワードに、環境問題をベースにした反新自由主義グローバリゼーション運動が、政治的な変革をもたらす勢力にまで拡大したのが2000年代のラテンアメリカ。このPVはその変革を支えたのが先住民運動やフェミニズムがあったことをよく示している。youtu.be/DkFJE8ZdeG8
posted at 20:47:15

サパティスタも1994年1月の武装蜂起から反自由主義貿易と受け止められたけど、民衆運動としては1993年3月8日に女性解放を求めて先住民女性が立ち上がったのが出発点。ここからサパティスタの女性革命法が生まれることになる。ちなみにスペインで女性ストが行われるのも3月8日。youtu.be/W1UPCZh5eaM
posted at 21:09:11

ラテンアメリカでの左派の後退と右派の躍進というは、女性解放運動に対するバッククラッシュというのが大きな要因。だから、右傾化していくラテンアメリカで、左派政権の後退に歩調を合わせるように「Ni una menos ニ・ウナ・メノス」のフェミニズム運動が拡大していった。 ramonbook.wordpress.com/2018/05/04/fem…
posted at 21:17:49

ラテンアメリカで左派政権誕生の原動力だった先住民発の環境保護運動の旗手となっているのがアルゼンチン出身のローマ法王。今月バチカンでアマゾンの保護問題に関する会議が開催される。社会変革と解放の神学に密接な関係があったからだけど、かなり興味深い展開になってる。youtu.be/pVG50wLQsGQ
posted at 21:32:19

10月19日からバチカンで開催される会議では、アマゾン地帯の聖職者からの要望で結婚している男性や女性が助祭になる可能性が議論されるという噂があって、カトリック右派がパニックになっている。アマゾンを巡ってはローマ法皇はブラジル大統領のボルソナロとも対立してる。elpais.com/sociedad/2019/…
posted at 21:41:32

福音派との信者獲得争いのために急進的な改革を試みるフランシスコ法王。法王潰しの急先鋒がフランコ時代の生き残りが牛耳るスペイン教会で、「女性はレイプされそうになったら死んでも抵抗しろ」と言うような聖職者たちが、法王を「異端」呼ばわりして大騒ぎしている。www.eldiario.es/_387cd76a
posted at 21:55:36

ドイツ教会でも反フランシスコ法王勢力が暗躍中。人種差別的なカトリック極右はラテンアメリカ出身の法王を認めていないから、就任直後から法王おろしの動きはずっと続いきた。欧州での政教分離は建前なので、この教会内の動きと極右政党の勢力拡大も連動している。 www.eldiario.es/_35768a8a via
posted at 22:10:13

 

2019年10月5日

移民支援を訴えるフランシスコ法王にとって欧州での最大の敵はイタリアのサルビーニ。集会に十字架と聖書を持って登場する彼が率いるリーガ同盟は敬虔なカトリック教徒から最も支持を集める。欧州の排外主義極右政党は超保守カトリック層を主なターゲットにしたポピュリズム。elpais.com/internacional/…
posted at 18:34:07

バチカンの反フランシスコ勢力はゴリゴリの保守だったドイツ出身の前法王ベネディクト16世を担ぎ上げているから、フランシスコ派に対してベネディクト派と名付けられてる。バチカン市国はそもそも国家の扱いだし、覇権争いの結果の元首交代で方向性が変わる欧州国家の一つ。www.eldiario.es/_37f200e0
posted at 18:46:05

ベネディクト16世の誕生はドイツの国家ナショナリズムの高揚に大きな影響を与えた。 ドイツ人法王が誕生したのが2005年4月でメルケルが首相になったのが同年11月。ベネディクト法王が退位した2013年は、金融危機でダメージを受けた欧州でドイツの覇権に陰りが見えてきた時期。elpais.com/internacional/…
posted at 18:56:52

キリスト教教団はEUで最強のロビー団体で、グーグルやフィリップモリスよりも頻繁にEU幹部と会合を持っている。2007年のリスボン条約によってEUはキリスト教徒との対話を義務付けられて、その会合は非公表でも構わない。EUはどんどんキリスト教の影響が色濃くなっている。 www.eldiario.es/_38477226
posted at 19:09:28

EUでは現在も保守カトリックが覇権を握っていて、新閣僚を発表した時に「欧州式ライフスタイル擁護」というポストを新設して左派から批判を浴びた。この排外主義丸出しのネーミングのポストにギリシャの右派政党(反移民)の政治家が収まり移民政策の責任者になるという酷さ。www.eldiario.es/_38220fd8
posted at 19:20:50

スペインとラテンアメリカで中絶の禁止、同性婚の廃止、フェミニズム(ジェンダー差別)の否定を目指す超保守カトリック。そこで暗躍するのがPP国民党アスナール政権で内務相を務めたマヨール・オレハ。女性の解放運動に推進力になるのは追い風ではなく強烈な向かい風。www.eldiario.es/_3857762c
posted at 19:35:14

ラテンアメリカも欧州も極右勢力の台頭は、キリスト教超保守派の動きと切っても切り離せないのに、日本で欧州の政治の話をするときにキリスト教周辺の動きがすっぽり抜け落ちるから分かりにくい。ヨハネ・パウロ2世の祖国ポーランドの与党「法と正義」の台頭も典型的な例。reut.rs/2SdR7D9
posted at 19:48:38

先日東京都写真美術館に「しなやかな闘い ポーランド女性作家と映像」を見に行ったんだけど、フランコ死後の民主化の時期のスペインの女性作家と方向性が良く似ていた。ポーランドの女性を抑圧していたのは、伝統や家族のあり方として生活に根付いているカトリックの価値観だったってことなんだろう。 twitter.com/topmuseum/stat…
posted at 20:04:37

スペインの社会にある女性嫌悪の大元はカトリック教会で「フェミニストであることとカトリック教徒であることは両立する可能か?」がテーマになるほど。現在は、宗教とは直接関係ない「伝統」や「家族」という名の下に女性嫌悪に基づく価値観が肯定されてる。www.publico.es/espana/feminis…
posted at 20:24:47

父権主義的な社会が理想として押し付ける女性像を日本の女性は「良妻賢母」として内面化するけど、スペインの女性は「聖母マリア」として内面化する。日本で生まれ育った私がスペインのフェミニズムに興味を持ったのは、その仕組みがほとんど同じことに気がついたから。 youtu.be/4XWk4eq-Two
posted at 20:34:11

カトリック教会という抑圧的なシステムの内側から女性解放のために闘う女性たちもいるわけで、スペインでは女性の信者たちの中から「教皇大使に女性を!」という動きも出てる。教皇大使は教皇の代理として活動する役職で、教会内部の覇権争いの影響で現在空席になってる。 www.religiondigital.org/_801b7ccf
posted at 20:45:28

 

2019年10月14日

この判決はカタルーニャよりも、スペインという国家の枠組みにとっての影響が大きい。独立問題を欧州の司法に場所を移す予定のカタルーニャにとっては通過点となる判決が、78年体制と呼ばれるフランコの死後に構築された民主体制を吹き飛ばした。11月の総選挙で次の体制の枠組みが見えてくるはず。 twitter.com/kyodo_official…
posted at 19:40:18

外国の政治に関する報道はどうしても大都市中心になるけど、スペインの選挙で決定打になるのは人口の少ない県での得票数。人口の少ない19県(全50県)で議席の1/3が埋まる。そのため、マドリードやバルセロナのような大都市の動向を中心に見れば見るほど全体像が掴めなくなる。www.publico.es/politica/elecc…
posted at 20:02:18

ちなみにカタルーニャ独立運動の中心地も州都バルセロナではなくて、カタルーニャ第二の都市ジローナ。カタルーニャ共和国の首都はジローナにするか?という話も出ているほど。亡命中の元州大統領プッチダモンはここの市長だった。政治の動向は地方を見ないとわからない。 www.elperiodico.com/es/opinion/201…
posted at 20:14:41

グローバリゼーションは中央が周縁を搾取する構造を拡大していくから、中央と周縁は利害関係において完全に対立することになる。これは世界的な傾向だと思うけど、富や権力の集中化が進むことで、中央と地方の間の断絶がどんどん深まってきた。対抗運動は周縁から始まって最終的に中央に影響を及ぼす。
posted at 20:36:39

 

2019年10月22日

最高裁の判決に対する抗議活動では、日曜日の夜までの段階で104人が警察の取り調べを受けた。76人は釈放されたけど、28人が拘束されている。バルセロナ17人、レェイダ5人、ジローナ5人、タラゴナ2人。抗議活動が長引けば長引くほど逮捕者は増えるから、政治犯の問題は今後ますます深刻になっていく。 twitter.com/La_Directa/sta…
posted at 19:49:12

ゼネストに参加中にスペイン国家警察から独立旗を取り戻そうとして逮捕された米国籍の男性は、EU国籍者の配偶者としての滞在許可証があるにもかかわらず、強制退去になる恐れがある。ちなみに、外国人の滞在許可書を発行するのはスペイン中央の内務省で、国家警察のオフィスで指紋をとられる。 twitter.com/VilaWeb/status…
posted at 20:01:40

スペインの警察が躊躇なく暴力をふるうのは誤認逮捕でも法的責任を問われないから。逮捕してから証拠を探すという手法が横行してる。2015年に大幅な法改正があって国家テロ罪を構成する要件が拡大されたので、警察に抵抗するだけで国家権力を攻撃したとみなされて、テロリスト認定される可能性もある。 twitter.com/Reuters_co_jp/…
posted at 20:10:05

2917年12月にツイートしたこの件の若者たちは、今日現在もまだ裁判が行われないままで拘束中。政治犯の問題はカタルーニャ独立派だけでなく、バスクやガリシアの独立派、アナキストと、体制にとって都合の悪いイデオロギーを持つ人々をテロリスト扱いして人権侵害するケースが後を絶たない。 twitter.com/ramonbookprj/s…
posted at 20:18:02

カタルーニャでの警察の暴力を問題視する議員からの提案があったにもかかわらず、欧州議会はカタルーニャを議題に上げるのを拒否。フランスなどのテロ犯射殺が良い例だけど、すでにEU内では「テロリストと認定された人」の人権は侵害しても良いという暗黙の了解ができている。www.vilaweb.cat/noticies/debat…
posted at 20:25:48

「人権を尊重する欧州」というのはすでに過去の話で、2007年のリスボン条約批准を経て、EUはものすごく変わった。2001年では警察がデモ隊に暴力を振るうことは大スキャンダルだったけど、今はどの国でも行われているから、スペインのケースも特に問題にならない。 twitter.com/ramonbookprj/s…
posted at 20:33:02

カタルーニャ独立派の抗議活動を支えるプラットフォームの声明の中で元バルサ監督グアディオラが「スペイン政府は反対派を非合法化するために反テロ法を用いている」と言うように、カタルーニャ独立主義というイデオロギーが非合法化される可能性が高まってきた。一連の逮捕は非合法化に利用される。 twitter.com/tsunami_dem/st…
posted at 20:53:42

独立イデオロギーの非合法化と言うのは、スペイン政府がバスク弾圧に用いてきたのと全く同じ手法。フランコ死後の78年体制という政治的安定はバスクを犠牲にして作られたのだけど、次の新体制をカタルーニャの犠牲の上に作ろうとしているのかと思うとやりきれない。。。ramonbook.wordpress.com/2015/03/30/fre…
posted at 20:59:08

カタルーニャの混乱に乗じて、木曜日に独裁者フランコの遺体が慰霊施設の「戦没者の谷」から引き上げられるのだけど、これは政府が「スペインは真の民主国家である」と対外的にアピールするため。2014年6月の国王の交替から始まった国王を頂く中央集権的強権体制という新体制作りが佳境に入ってきた。 twitter.com/elpaisinenglis…
posted at 21:17:22

 

2019年10月30日

当時のアナキストの中でスペインのアナキズム革命に最も深く関わったのがエマ・ゴールドマン。1936年の反乱軍クーデタ直前のフランコを狙い未遂に終わった暗殺計画の実行犯でFAIメンバーだったアントニオ・ビダルとの往復書簡も出版されている。ビダルは共和国政府のスパイだったらしい。 twitter.com/La_Felguera/st…
posted at 19:19:11

スペインのフェミニズムで「私の身体は私のもの」が意味するのは「望まない出産を拒否する自由」。アナキズムが労働者階級に受け入れられた理由の一つが避妊法を広めたこと。労働者階級というと子沢山のイメージがあるけど、CNTの頃からアナキストのカップルの子供は二、三人というのが一般的だった。 twitter.com/cira_japana/st…
posted at 19:40:34

「望まない出産を拒否する自由」を巡るアナキズムとフェミニズムの関係を踏まえると、アナキズムという自らの信念に背いてまで政権入りしたフェデリカ・モンセンの立ち位置から、PP国民党ラホイ政権の中絶法改悪法案が契機となった21世紀のフェミニズムの盛り上がりまで、綺麗な一本の線につながる。 twitter.com/ramonbookprj/s…
posted at 19:57:19

スペインのフェミニズムとゴールドマンは女性の内面からの解放を目指すという点で共闘関係にあった。女性が産む性であることで社会から強いられる母親の役割から自らを解放すること。女性が母親にならなくても生きていかれる社会を目指すから、女性と母親の役割を結びつけるような姿勢には批判が出る。 twitter.com/ramonbookprj/s…
posted at 20:07:52

父権主義的な価値観を内面化することで、女性は一人の人間である前に妻や母親であるという状況を従順に受け入れてきた。影響力を失いつつある父権主義に変わって出てきたのが恋愛至上主義=ロマンチックな愛。「ロマンチックな愛は女性にとって最大の罠だ」というフェミニストのラップグループIRA。 twitter.com/publico_es/sta…
posted at 20:20:45

マドリード出身のIRAのアルバムから一曲。褒め言葉のつもりで「女の割にいいラップする」とか頼んでもいないのにマイクの持ち方やライブのやり方を教えようとしてくる男たちにはうんざりだというような、実体験に基づくリリックがリアルでとても良い。 youtu.be/YSroxZfLJmQ via @YouTube
posted at 20:39:08

ラテングラミー受賞などで世界的なポップスターになったバルセロナ出身ロサリアも、ロマンチックな愛神話を批判するアルバムの内容が女性からの支持を受けた。この歌では「支配することが愛だ」と教えるマチズムの価値観を闘牛に例えて描いてる。youtu.be/Rht7rBHuXW8
posted at 20:46:53

スペインの女性も「愛に生きる女」とか「情熱的なスペイン女性」とかいうステレオタイプの押し付けにうんざりしてる。アルモドバルの映画に出てくるのは感情的には依存体質で恋愛関係に振り回される女性ばかりだという批判も出てきた。文化の評価も変わりつつある。bit.ly/2PGcZsn
posted at 21:00:49

愛に生きるスペイン女性といえばカルメンだけど、時代やタバコ工場で働いていたことなど背景を考えると彼女はフェミニストだった可能性が高い。夫におとなしく殺されるというラストは、父権主義的な価値観だったメリメの男にたてつく女には罰を与えたいという願望なのかも。youtu.be/0w_WBQHNe28
posted at 21:25:49

 

2019年11月4日

メリメの『カルメン』には、男性による女性パートナーの殺害を「愛による行為」として正当化するという、21世紀まで脈々と続いている典型的な父権主義の価値観が根底に流れてる。悪い女に狂わされた男の悲劇という点が、アダムとイブの話を正確になぞってて、とってもカトリック的な女性観とも言える。 twitter.com/bbcnewsjapan/s…
posted at 18:31:07

スペインと同様に女性がカトリック的な価値観の重圧に苦しむイタリアでは、2018年にフェミサイドを告発する目的で「カルメン」の新バージョンが生まれてる。カルメンが銃を奪い取ってホセを撃ち殺すというラストで上演されて賛否両論を巻き起こした。 www.elperiodico.com/es/ocio-y-cult…
posted at 18:40:45

女性自身が支配や束縛を愛と信じていることがフェミサイドの犠牲者を増やしている要因でもあるから、その価値観を問う歌もたくさん生まれてる。「所有物にしたかったのだろうけど、私は誰のものでもない」と歌ったこの作品は、実際のフェミサイド事件を下敷きにしたもの。 youtu.be/oonAfegu7WM
posted at 18:55:24

スペインも女性の自己犠牲が賛美される文化なので、女性がそれに抗うと罪悪感に付きまとわれる。女性を罪悪感から解放するため「自分自身でいられないなら何が愛だろう」「自分の人生を生きろ」「怖がることは何もない」「明日のために闘え」と歌う『愛は辛いものじゃない』。youtu.be/4VkAOYjnnG8
posted at 19:17:03

アルモドバルの映画がフェミニストから批判されるのも、女性の自己犠牲をあまりにも美化している点。女性を「無償で無限の愛」を差し出すものとして描いて、母性を賛美する傾向があると指摘されてる。この記事を読んで、彼の映画に時々居心地の悪さを感じる理由がわかった。 www.pikaramagazine.com/2019/03/pedro-…
posted at 19:37:42

アルモドバルは、超保守的なカトリックのオプス・デイの信者の家庭に育っているから、保守的な女性像になるのは仕方ないことなのかもしれないのだけど。オプス・デイは強固な中絶反対派で、中絶法改悪が挫折した責任を取って辞任したPP国民党ラホイ政権の法相ガヤルドンも熱心な信者の一人。 twitter.com/ramonbookprj/s…
posted at 20:06:41

 

2019年12月29日

アナキズム文献センターから来年のカレンダーを入手。エマ・ゴールドマンが「ダンスのできる革命」とみなしたのが、スペインのアナキズム革命だった。ゴールドマンとアナキズム革命をめぐるエピソードはスペインでも歴史の隅に追いやられてきて、ようやく最近陽の目を見るようになってきたところ。 pic.twitter.com/QBkxH0YfWW
posted at 18:25:25

1936年7月長年のパートナーだったバークマンの死に打ちのめされていたゴールドマンの元に、スペインのアナキストが革命を始めたというニュースが届く。南仏にいた彼女はスペインに旅立つ。エマはその時のことを「サーシャ(バークマン)の死の重圧が私の心から魔法のように消えた」と書き残している。
posted at 18:34:44

バルセロナではCNT-FAIがゴールドマンを受け入れた。彼らの案内で集産化の現場を視察したエマは「アナキズムがカオスの同義語という(誤った)通念が崩れ去った」と絶賛し、CNT週報の英語版に執筆を開始。さらにはCNT-FAIのロンドン支部代表となって各地を飛び回り、スペイン革命への支援を訴える。
posted at 18:51:43

アナキズム革命に入れ込んだゴールドマンは通訳を介した情報に満足できず、スペイン語を勉強し始めた。私も経験があるけれど、面と向かって説明される内容より、周りで繰り広げられる何気ない会話の中に興味深い情報がある。70近くなっても新しい事を学ぼうとするエマは、あまりにもアナキストらしい。
posted at 19:18:39

現場にいても言葉がわからないと状況は掴めない。社会的にも文化的にも背景が複雑な土地で、刻一刻と状況が変化していった戦時なら言葉の重要性は一層増す。スペイン語もカタルーニャ語も解さないオーウェルの『カタロニア讃歌』が国際的なスペイン内戦のイメージを作ってしまったのはちょっと問題。
posted at 19:39:24

私自身、カタルーニャ語が理解できるようになったらカタルーニャのアナキズムに関する印象がガラッと変わった経験がある。カタルーニャのアナキズムの本はカタルーニャ語で書かれていてスペイン語訳が出ているものはほとんどないから、スペイン語だけだと情報がごっそりと抜け落ちてしまう。その一例。 pic.twitter.com/UHlywd87My
posted at 19:48:28

あともう一つ、スペインのアナキズムに関する考えを大きく変えるきっかけとなったのが、女性の研究者の手による著作を読んだこと。バルセロナの書店で女性の横顔が表紙のアナキズム入門書を見たときには本当に驚いた。エマ・ゴールドマンもこの系譜にしっかりと繋がっている。 pic.twitter.com/qlSCckDhBa
posted at 20:07:05