バンクシーの移民救助船が立ち往生、伊当局とNGOが救援【AFP BB News 2020年8月30日】
バンクシーが船の購入を支援した難民救助船が地中海の難民・移民を救助。難民救助船で船長経験のある女性にバンクシーから支援の申し入れがあり、船の購入に至ったそう。船は19世紀に活躍したフランスの無政府主義者にちなみ、「ルイーズ・ミシェル号」と名づけられましたhttps://t.co/01GjBRE4KL
— 難民支援協会(JAR) (@ja4refugees) September 2, 2020
バンクシーの船はネーミングセンスが秀逸!確かに国境の問題を指摘するのにルイーズ・ミシェルほどふさわしい人はいないだろうな。パリ・コミューンに参加したアナキストで黒旗の考案者ともされるミシェルは、イタリア出身ピエトロ・ゴリと共にラテンアメリカでのプロパガンダでも大きな功績を残した。 https://t.co/rP8BiQ4ewU
— ramonbook (@ramonbookprj) September 7, 2020
現シティバンクを手玉に取った伝説的アナキストのルシオ・ウルトゥビオもルイーズ・ミシェルをアナキズムの象徴として捉えていた。アクティビストとしてはアナキズム史の中でも重要な役割を果たしたし、アナキズムにおける女性解放運動においてもパイオニア。アナキズムを語るのに絶対外せない人物。 https://t.co/8bE8jXOIJE
— ramonbook (@ramonbookprj) September 7, 2020
アナキズムのプロパガンダで重要な役割を果たした人物として、必ずルイーズ・ミシェルとエマ・ゴールドマンと女性の名が挙がるのは重要なポイント。この二人はスペインに関わりが深いだけでなく、ラテンアメリカまで足を伸ばしていて、スペイン語圏の女性が支えるアナキズムの下地を作ることになる。
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アナキストのライバルというとマルクス主義者のイメージがあるけど、19世紀のイタリアやスペインのアナキストの最大のライバルはカトリック教会。だからこそマルクス派が欧州の労働者しか見ていなかった時も、バクーニン派はラテンアメリカの労働者を目指して海を越えた。その姿は宣教師と変わらない。
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カトリック共同体で女性蔑視の価値観を司っていたのが教会だったから、その権威を否定するアナキズムの主張に女性が惹かれるのも当然。女性として生まれただけで男性の従属物とされるわけなので、教会を恨む理由には事足らなかった。宗教施設に火を放つアナキストのかなりの部分を女性が占めていた。
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カトリック共同体では女性はいつまでも半人前で、父、兄弟、夫、息子と一生を通じて男性の後見が必要だった。養育権を持つのも夫で、自分が産んだ子供を育てる権利すらなかった。現在の共同親権という制度は、かつては父親しか持てなかった親権の半分を母親が持つことがようやく認められたということ。
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カトリックの家父長制と比較すると、母親に親権/養育権を与えつつ、子供は父親のものになるという日本の家父長制は非常にユニーク。これが可能なのも夫婦同姓で、基本的に妻が夫の苗字を名乗るという結婚制度のおかげ。家父長制を現行の結婚制度が支えているから、夫婦別姓の実現が頑なに拒否される。
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かつての女性が産む子どもの数が多かったのは避妊も中絶もできなかったのが理由で、自発的にみんなが産んでいたわけではない。産むか産まないかを女性が主体的に決めらると子供の数が減るのは当然の流れなのに、少子化は悪という家父長制の価値観を持つ権力機構が介入して、中絶や避妊を難しくする。
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