ramonbook[@ramonbookprj]さんの過去ツイートをサルベージ――2021年2月〜3月

ramonbook[@ramonbookprj]さんの過去ツイをサルベージ。
理由というか事情はこちら→https://kyotofan.info/politics_society/20120925-30/
Twiiter社の新API仕様変更
・・・平たく言うなら
イーロン・マスクの傍若無人な我儘

・・・つーかさぁ、ナニコレ

ふざけんなよ!イーロン・マスク (-_-💢)

 

2021年2月2日

これって「違和感」とかいう感情のケアしろって私に言ってるのかな? 私見ず知らずの男のお気持ちに配慮して生きていないので、内容が気に食わなければブロックかミュートして。だいたい「個人主義アナキズムの者」なのに縁もゆかりもない他人に干渉するって、なんだそれ。Adiós y hasta nunca!!! twitter.com/Kimini_Todoke4…
posted at 17:15:33

それにしても腹が立つな。事実誤認の指摘だったら対処のしようがあるけど、見ず知らずの人に自分の感情について語られても「ああそうですか」としか返せないんだけど。撤回が意味するのが「感情を害すること書いてごめんなさい」と慰めることなら、無償の感情労働を赤の他人に求める最悪のマチズム。
posted at 19:04:19

「感情労働」とは愛の名の下に女性が人間関係において担わされているケア労働の全て。女性を消耗させる不可視化された労働で、ある種の男女の不平等の原因となっている。わざわざ「気分を害した」と表明して相手に行動を変えるように要求するなんて、教科書に出るような好例。 www.eldiario.es/1_11674e
posted at 19:21:09

 

2021年2月4日

@IWASHI7777777 なるほど、そういう影響もありますか。まさに高橋さんが取り組んでいるアナキズムのテーマが協同組合でしたね!現在の日本での生協の根付き方を見るとそれなりに大きな動きだったのだと推測されますが、歴史からすっぽり抜け落ちているように見えます。
posted at 18:01:16

その通りで、スペインのアナキズム革命で集産化が可能になったのは、それを支える協同組合という仕組みが浸透していたからこそ。スペインの歴史でもアナキズム革命といえば労働組合CNTの存在ばかりが強調されてきて、集産化が語られ始めたのは1990年代に入ってから。その前の研究にはほぼ登場しない。 twitter.com/IWASHI7777777/…
posted at 18:07:47

アナキズム革命の集産化をテーマにしたドキュメンタリー『集産化経済ー欧州最後の革命』の原作が出版されたのが1993年。バルセロナで開催されたアナキスト国際博覧会で出版記念のイベントが行われた。この国際博覧会はバルセロナ五輪への対抗運動として生まれた企画だったそう ramonbook.wordpress.com/2015/10/29/eco…
posted at 18:16:26

アナキズム革命では「集産化」によって資本主義に替わる経済システム構築したのだけど、そのシステムを成り立たせるために必要な個々の生産や消費の現場を作る役割を担っていたのが協同組合という仕組み。カタルーニャに19世紀半ばから協同組合が浸透していなければ集産化はおそらく不可能だったろう。
posted at 18:33:15

アナキズム革命における協同組合の役割を象徴するのがアナキスト閣僚の一人ペイロ。熱心な協同組合運動員だった彼が産業相に就いたことは、産業システムにおいて協同組合がいかに重要だったのかをよく示してる。イデオロギーを曲げなかったため、フランコ体制下で処刑された。youtu.be/j3CuiEbRvWk
posted at 18:45:37

アナキズム革命中の1938年、カタルーニャ全土に存在する300を超える消費協同組合(日本の生協に相当するもの)が民衆の自給自足を支えていた。彼らにとって革命は下から社会システムを作り変えることだったから、ヒエラルキーなし社会の基礎としてヒエラルキーのない協同組合という仕組みを利用した。 twitter.com/ivan_sants/sta…
posted at 19:10:28

日本では協同組合という消費の分野だけど、カタルーニャでは労働、農業、漁業、住宅、教育、共済などありとあらゆる分野で協同組合の仕組みが利用されていた。協同組合をモジュールとして組み合わせていって完成した全体像が集産経済と呼ばれるシステムと言ってもいいかも。www.mhcat.cat/exposicions/ex…
posted at 19:19:29

家事や家族のケアなどの再生産労働を担う女性は勤務終了後に行われる労働組合の活動に参加できないから、彼女たちの活動の場の中心は協同組合やアテネウと呼ばれる文化センターなど労働組合の外だった。そのため労働組合中心のスペインのアナキズムの歴史の中で女性アナキストの存在が不可視化された。
posted at 19:29:58

 

2021年2月5日

@IWASHI7777777 図に「cooperacio de consum=消費協同組合」とあります。おそらく生産を入れるともっと数が多くなるはず。あと、この時期だと生産拠点=労働の場については「collectivizado=集産化された」という表現が使われていたような。
posted at 17:31:38

@IWASHI7777777 そっか、残念でしたね。。。収束にはまだしばらくは時間がかかりそうですが、暖かくなれば少しは状況が改善されるかな。早く渡航できるといいですね!
posted at 17:34:16

 

2021年2月7日

JOC会長森喜朗の件では、家父長制の共同体の「権力の源=権威」が発言権のコントロールにあるのがよくわかる。19世紀から女性参政権運動家が参政権を求める一方、家父長制を問題視する女性アナキストが要求したのが公共の場での発言権。議会代表制を拒絶したのも決定権と共に発言権の委任になるから。 twitter.com/BIJapan/status…
posted at 16:56:18

それにしてもJOCって見事なまでの家父長制組織だな。会議が意見交換や合意形成の場ではなくて、組織内での発言権の分配割合を再確認する場として機能している。そこでの最高権力者の役割は決定権と発言権の分配を行うことだから、森喜朗は誰が参加するかを決めるのは自分の役目だと信じて疑わない。
posted at 17:08:12

家父長制は男性だけでは成立しない。男性が決めた女性の役割を担って理想を現実にする女性の存在が不可欠だから、女性にうるさく干渉する。家父長制国家を目指したスペインのフランコ体制は、男性にケア要員の女性を国が保証することで荒ぶる労働者階級を懐柔し、40年余りに及ぶ独裁体制を可能にした。 twitter.com/ramonbookprj/s…
posted at 17:19:41

一人目スペイン社労党議員の「あなたにとって苦痛で不安なことは今日私たち女性があなたたちと同じ条件で市民を代表することができる(こと)」が真理で、家父長制支持者は彼らの理想を拒絶してぶち壊す女を恐れている。女性から発言権を奪うことで成立してきた家父長制社会の最大の脅威が「話す女」。 twitter.com/brutjapan/stat…
posted at 17:33:36

この映画の題名がカタルーニャ語で『La dona que parla(話す女)』。スペインの家父長制社会では女性に公共の場での発言権がなかったから、女性にとって公共の場で自分の言葉で主張することも家父長制への反逆だった。女性アナキストが代弁者を選ぶ選挙制度や議員代表制を拒絶したのも理解できる。 twitter.com/ramonbookprj/s…
posted at 17:47:54

女性だけのアナキスト組織「Mujeres Libres(自由な女)」設立のきっかけも労組の会議などで発言しても茶化されたり真面目に聞いてもらえないことに業を煮やした女性たちが女性が安心して発言できる場を作る必要性を実感したこと。アナキズムの女性解放闘争では公共の場での発言権の確保が重要な柱。
posted at 17:57:59

19世紀から女性アナキストが社会の女性差別の解消を主張しても、革命が起これば全て解決するとお茶を濁されてきた。革命プロセスにおいて女性に発言権がないままで女性を解放する革命が起こるはずはないと確信した女性2万5千人が戦争下でMujeres Libres(自由な女)に集結。youtu.be/Bn1dt5aWrY0
posted at 18:07:32

@takagi_toshi そうですね。彼女の苗字はカタルーニャのものなので、カタルーニャ風に「モンセン」と表記しています。
posted at 18:10:07

森喜朗の女性蔑視本当にひどいんだけど、彼が言う「子どもを一人もつくらない女性が、好き勝手に、自由を謳歌して、楽しんで、年とって・・・」っていうは私が理想としてきたペソア的生活そのもの。こんなバリバリの家父長制主義者を苛立たせるなら、方向性としては間違ってなかったってことだな。 twitter.com/take1102w1/sta…
posted at 18:23:40

 

2021年2月8日

イタリアのムッソリーニ政権下で「良妻」を演じたのがムッソリーニの妻ラケーレ・グイーディ。良妻賢母のイメージを民衆にアピールして、ファシスト党が理想とする女性モデルを推進する役割を担っていた。男性中心の歴史では独裁体制における女性の役割はほぼ無視されるけど、実は非常に面白い。 twitter.com/bubu_de_la_ma/…
posted at 18:11:23

スペインのフランコ体制の鍵を握った女性ピラール・プリモ・デ・リベラもほとんど知られていない。体制を支えた組織ファランへの創設者ホセ・アントニオの妹。内戦で激減した人口を回復させるために「スペインの母=家庭の天使」となるように女性たちを啓蒙する役割を担った。 youtu.be/mWpaHv6l7o0
posted at 18:21:24

実は興味深いことに、第二次世界大戦勃発後フランコ体制ではナチス政権との連帯を強化するために、ピラール・プリモ・デ・リベラをヒトラーと結婚させて全体主義の王朝を作る計画が持ち上がったらしい。もし実現してたら、スペインとドイツの関係はどうなっていたんだろう。www.lasexta.com/programas/sext…
posted at 18:48:57

ピラール・プリモ・デ・リベラと彼女が率いたファランへ女性部隊は女性の唯一の仕事場は家庭で、祖国に子どもを与えて夫を喜ばせることが女性の役割という価値観を広めた。国家は存続のためにも国民が必要だから、未来の国民を産む身体を持つ女性の役割を生殖に限定したがる。 www.eldiario.es/129_14a0cd
posted at 19:12:00

女性は男性より劣ってると考えているくせに「良き妻であれ、良き母であれ」と一方的に高い理想を押し付ける家父長制の国家では、女性がアナキストになる理由には事欠かない。19世紀半ばからスペインでは家庭の天使モデルの押し付けるを拒絶する女性たちが国家を否定するアナキズムに共感していった。
posted at 19:33:18

さらに難易度を上げて女性に「良き妻であれ、良き母であれ、良き労働者であれ」というのがワーキングマザーを理想に掲げる新自由主義。19世紀のアナキストは資本主義の下で生産労働と再生産労働の両立は不可能と訴え、再生産のための資本主義との決別を主張したのだから、現状では無理に決まってる。
posted at 19:54:04

 

2021年2月13日

スペインでクロポトキンが好まれたもう一つの理由が、工業化を前提にしていたマルクスと異なり、農業を評価していたこと。工業化が進んでいたのはカタルーニャなどほんの一部でほとんどの地域は農村だったから、周縁から中心に波及する「下からの革命実現」に農業従事者の取り込みが必要不可欠だった。 twitter.com/cira_japana/st…
posted at 18:34:05

スペインのアナキストの「下からの革命」というコンセプトがなかなか具体的に思い描けなかったのだけど、水紋と反対で周縁から中心部に波及するイメージ。アナキストが目指した革命は権力と直接対峙して現存の社会を壊すものではなく、権力をかわして理想の仕組みを構築して既存の社会に取って代わる。
posted at 18:43:33

アナキストは資本主義が相互扶助を困難にしていると考えたからプロパガンダに精を出したわけで、人間が自然に助け合うなら相互扶助のコンセプトは不要。例えば、協同組合は水平な組織を担保する仕組みではなく、資金を集めて事業を行う仕組みだから、参加する人次第でどんなイデオロギーにも染まる。
posted at 18:54:00

アナキストの「資本主義の下で相互扶助は困難」という視点に触れずに「相互扶助」というコンセプトを扱うのは危険と思う。日本政府が良い例だけど、新自由主義的解釈に乗っ取られて「自助努力」にすり替えられてしまう。自助努力に基づく助け合いを求めるなら資本主義をなんとかしろと言った方が良い。
posted at 19:02:45

クロポトキンで忘れてはいけないのが「16人宣言」問題。第一次対戦中にアナキストの反戦の伝統を捨てて、グラーベや仏のアナキストや労組CGTとともにフランス側支持を呼びかける宣言に署名して、反戦の姿勢を貫いたマラテスタやゴールドマンと対立し、大きく評判を落とした。 anarquismoanarcosindicalismoyotrostemas.wordpress.com/2020/08/24/man…
posted at 19:10:08

アナキストが国家ナショナリズムの問題に直面した最初の大きな事件が1914年の「16人宣言」。そう考えると国家ナショナリズムの歴史なんてたかだか100年ぐらいのもの。あと、この後フランスのアナキストが戦闘的になって革命的サンディカリズムにいくのは、ここで反戦の伝統を捨てた影響があるのかも。
posted at 19:16:50

「16人宣言」にクロポトキンやグラーベ、ポール・ルクリュなど仏を代表するアナキストとともに署名したのが石川三四郎。さっきの記事にも署名者として漢字で名前が載ってる。当時の欧州で大逆事件が最悪のアナキスト弾圧として知られていたため、それを逃れたアナキストとしてかなり有名だったらしい。
posted at 19:22:49

署名を頼まれるほど親密な関係を仏のアナキストと築いたことで、石川は第一インターのアナキズムを日本に持ち帰り、望月百合子と欧州のアナキズム情報が詰まった『ディナミック』を発行。その読者の高群逸枝が『婦人戦線』を発行することになるわけで、『婦人戦線』のアナキズムの源流には石川がいる。
posted at 19:29:23

第一インターのアナキズムで重要なのが1881年のロンドン会議。クロポトキン、マラテスタ、ルイーズ・ミシェルなどが顔を揃え、社会的政治的変革のツールとしての文化と直接行動の重要性、さらに教育による女性解放で合意した。石川の存在で『婦人戦線』がここにつながる。www.eltemps.cat/article/12675/…
posted at 19:34:15

 

2021年2月14日

アナキズムが注目されるのは喜ばしいけど具体的なコンセプトをふんわりしたコピーに変えられるのは困る。クロポトキンの功績は「相互扶助」という言葉に新たな概念/解釈を付け加えたこと。現状「人間は皆助け合うもの」との主張で最も利を得るのが政府なので、アナキズムを国家存続に利用されても。。 twitter.com/drippingfausse…
posted at 11:03:26

アナキズムと相互扶助の関係は、相互扶助がアナキズム特有の概念というのではなく、相互扶助という言葉にアナキズム的解釈があって、それを作ったのがクロポトキンということなんだけど、そこが曖昧になっているかも。協同組合=水平な組織でないように相互扶助=アナキズム的助け合いの実践ではない。
posted at 11:25:33

1990年代の新自由主義グローバリゼーション批判からアナキズムに関心を持ってスペイン語圏の新自由主義との文化闘争をリアルタイムで見てきたので、コロナ禍でアナキズムが新自由主義に取り込まれる可能性を危惧する。アナキズム界のジョブズが相互扶助プラットフォームを起業とか絶対に見たくない。
posted at 11:34:35

実際アナキズムは自由主義の対抗思想として生まれて、言葉の意味を巡って覇権闘争をしてきたので、歴史的文脈から切り離されると見分けが難しいものが沢山ある。例えば「アナキズムの相互扶助」と「新自由主義の自助努力」の違いがわからない人が大半なわけで、そこにつけこむのが新自由主義の得意技。
posted at 11:52:04

新自由主義に「自営」の概念を乗っ取られたオートノミズムの前例もあるから、アナキズムについて書くときは、新自由主義対策で「単純化しないで具体的に」「神話化・聖人化しない」、グローバリゼーション対策で「地域やケースを限定して普遍化しない」「アイデンティティー化しない」を心がけてる。
posted at 12:05:10

新自由主義との関連では、日本語の情報だと総論とアナキストのバイオがメインで、コンセプトや各論に関するものが入手しにくいのが懸念事項。アナキズムとは何かを論じたものより、例えば相互扶助とは何かを論じたものが必要になるはず。個人的にアナキズムの魅力を各論に感じているから余計そう思う。 twitter.com/hiraigen/statu…
posted at 18:46:00

 

2021年2月23日

「アナキズム✖︎女性解放」がテーマの選書で参加します!選書している間にJOCの騒動が起こって家父長制のことばかり考えていたから、裏テーマが「反家父長制」になってます。アナキズム関連本として取り上げられることはほとんどないけど、アナキズムの本として読むと非常に面白い日本語の本9冊です。 twitter.com/NEWERAladies/s…
posted at 11:36:33

ありがとうございます!ご一緒できて光栄です😀アナキズム抜きでも面白い本ばかり集めたので、ご期待に応えられるといいな🤡 twitter.com/bubu_de_la_ma/…
posted at 17:05:46

3/6土から下北沢で開催のNEW ERA Ladies主催『プンクトゥム:乱反射のフェミニズム』。参加者の数だけ異なる解放の試みがあるはずなので、息苦しさを感じている方は是非足を運んでみてください!人間何がきっかけで解放されるかわからなくて、20代の私はアナキズムに解放されるとは想像もしなかった。。 pic.twitter.com/CkgKuJnd57
posted at 17:16:39

半世紀近く生きてきて思うけど、解放の形は目指すもので変わる。結婚もキャリアも興味がなかったから家庭と仕事の両立を目指すリベラルのフェミニズムに惹かれなかったし、上に行きたいと思わないから「ガラスの天井」にはぶつからない。私の行く手を阻んだのは妻や母になるべきと囁く家父長制だった。
posted at 17:31:46

解放に近づくには息苦しさの原因を突き止めることが必要なのだけど、20代の私はそれが家父長制だとわからなかった。スペインでアナキズムに興味を持ったおかげで、権力構造として家父長制の見方を知って原因がわかった。大体バクーニンが反家父長制を掲げていたなんて、日本で聞いたことなかったし。
posted at 17:44:43

そんなわけで『プンクトゥム:乱反射のフェミニズム』の選書では20代の頃の私が読みたかっただろうなと思う本を集めてみた。全部を読むと「アナキズムの女性解放/アナルコフェミニズム」のイメージがなんとなく掴めるような構成にしたつもり。同じような息苦しさを感じる人のヒントになれば嬉しいな。
posted at 17:55:17

「全部を読むと」の前に「推薦文」入れるの忘れた。。この部分は「推薦文を全部読むと」です。入手が難しい本も含まれているので紹介した本を全部読むのはハードルが高すぎる。。
posted at 18:07:10

 

2021年3月3日

以前からアナルコフェミニズムとラディカルフェミニズムの違いがわかりづらいと思っていたので、選書企画を利用してまとめました。アナルコフェミニズムの起点は19世紀の第一インターなのだけど、その後アルゼンチンではFORA、スペインではCNTと労働組合の歴史の中に埋もれてしまって姿が見えにくい。 twitter.com/NEWERAladies/s…
posted at 17:44:07

アナキズムと女性解放の接点はバクーニンで、アナキズム自体が女性解放の思想というわけではない。例えば、プルードンは女性は男性より劣った存在であり、その役割は再生産労働に限定されると考えていた。アナキズムの女性解放で名前が挙がるアナキストはバクーニンを筆頭にミシェル、マラテスタなど。
posted at 17:48:08

日本の女性解放運動の「赤瀾会⇨婦人戦線」という流れは、家父長制社会への反逆と発言権の要求という点で女性参政権運動よりもバクーニン派アナキストの女性解放に近いことがわかったから、個人的に日本語でアナキズムの女性解放/アナルコフェミニズムについてまとめる意味が明確になってきたところ。 twitter.com/ramonbookprj/s…
posted at 18:07:59

女性参政権運動が象徴するフェミニズムは既存の社会に権利を承認してもらうように働きかけるのが基本戦略だけど、誰の承認も必要としないアナキズムの女性解放は社会に対して「私に構うな。ほっといて」と主張する。この二つは根本的に異なるので、リベラルのフェミニズムに共感できない人にオススメ。
posted at 18:27:44

家父長制社会に女として生まれると子どものときからあれこれ口出されるから、資本主義社会での生存&穏やかな生活を送るために「ほっといてもらえる場」の確保が最重要課題で、承認欲求なんて二の次になる。そもそも承認欲求を根源的な人間の欲求に位置付けるのもいかにも新自由主義な考え方だよな。。
posted at 18:45:54

 

2021年3月8日

カタルーニャの女性解放運動の先駆者でアナキストのテレザ・クララムン・イ・クレウス「工場に搾取される女性労働者が一人もおらず、家庭や家族の女奴隷が一人もいない。そんな所有者や雇い主なしの社会を目指すのがコミュニスタ・リベルタリア(アナキズムのコミュニスト)であり、自由な男と女だ!」 twitter.com/EcoCollectiva/…
posted at 19:49:13

資本主義と家父長制が女性が男性に経済的に依存しないと生存できない社会構造を生む。職場では資本主義によって男より安価な労働力として搾取され、家庭では家父長制によって無償でケア労働を担う労働力として搾取される。そんな女性が置かれた状況をクララムン「奴隷(男性労働者)の奴隷」と呼んだ。 twitter.com/ramonbookprj/s…
posted at 20:01:46

家父長制は女性を最大限まで「活躍」させないと維持できない。女性が活躍しているからこそ家父長制が存続しているのに、家父長制支持者はその「活躍」を「活躍」と認めないで「女性の社会進出が…」などと言う。彼らが考える「女性が活躍できる社会」は「女性がさらに搾取される社会」に他ならない。
posted at 20:10:02

スペインのアナルコフェミニスモの流れを汲んで反家父長制と反資本主義を掲げるマドリードのラップグループIRA。このPVの最後には「女性に対して宣戦布告している社会では生き延びることが抵抗の行為である」と記されている。今年の国際女性デーに最もふさわしい言葉だと思う!youtu.be/AfXOZhQNNuA
posted at 20:23:34

あ、社会ではなく世界だった。。正しくは「女性に対して宣戦布告している世界では生き延びることが抵抗の行為である」です。
posted at 20:29:15

 

2021年3月23日

今年はパリ・コミューンから150周年ということで関連記事が多いけど「女性が表舞台に出て参加した最初の革命」という評価が定着してきた感がある。ちなみにアナキスト陣営で女性の参加に強固に反対したのが「美しい獣だが獣は獣だ」と女性を人間扱いしなかったプルードン。kaosenlared.net/?p=819637
posted at 18:02:41

女性を家畜扱いしたプルードンと「女性も人間だ」と女性解放を訴えたバクーニンを同じアナキスト枠にまとめても気にならないのは一般的な歴史が男性中心だから。日本の女性アナキストたちが筆を取った『婦人戦線』では、当然のごとくプルードンやマルクスの家父長主義的態度が徹底的に批判されてる。
posted at 18:21:10

『婦人戦線』主幹の高群逸枝が「松本正枝氏は”家庭否定”を境として”男性の社会主義と女性の社会主義とが対立する”ということを歴史的に証明し、プルードン、マルクス両者の経済思想が、遂に”家庭肯定”を出ない所以を経済学的に研究した」と言うように、大御所批判の急先鋒に立っていたのが松本正枝。
posted at 18:32:16

アナキズムだと「権利」という言葉が好まれないので「リプロダクティブ・ヘルス・ライツ/生殖に関する健康と権利」の概念がどうもしっくりこない。ところが『婦人戦線』では「性の自由」を男性にとっては「性欲の自由」、女性にとっては「生殖の自由」と別々の概念に落とし込んでいて目から鱗だった。
posted at 18:41:07

「従来の革命は必ず性の自由思想を伴ったけれども、それは常に”性欲の自由”を意味するものでしかなかった。即ち男子専制的革命であったからだ。これに反して真に自覚した女性が革命に参加する場合には、その革命に伴う性思想は”生殖の自由”を意味するものである」高群逸枝『婦人戦線一年 婦人思想史』
posted at 18:46:12

エマ・ゴールドマンが象徴するようにアナキズムは基本的に産児調整支持。でも『婦人戦線』はおそらく石川の影響から産児調整反対で始まるので、その「生殖の自由」が現在のアナルコフェミニズムの「産まない自由」を念頭に置いていたものか定かでないけど、用語、分析、理論のどれもがとても興味深い。
posted at 19:04:25

結婚に興味がなかったからよく知らなかったのだけど、自民党の下村の「婚姻制度は子を産み育てるための共同生活をおくる関係に法的保護を与えることを目的としている」という説明を聞くと、日本には婚姻制度が19世紀にアナキストが批判したままの姿で残っているということか。www3.nhk.or.jp/news/html/2021…
posted at 19:26:44

バクーニンの流れを汲むアナキストが結婚制度に反対するのは私有制度の否定がベースにあって、宗教婚であれ法律婚であれ、結婚は男性が子孫を残すために女性の身体を私有物化することを正当化する仕組みだから反対した。日本の場合、夫婦同姓の義務化によって妻と子どもの所有物化が一層強化されてる。
posted at 19:36:33

最近、日本の家父長制を考えさせられる出来事が続いて、日本にこれほど原始的な家父長制が存続していることに唖然としていたのだけど、日本の家父長制=女性の私有物化の肝は夫婦/家族同姓の制度だな。そこが壊れたら現在の家父長制はあっという間に崩れるから、夫婦別姓に強固な反発があるんだろう。
posted at 19:47:37

日本語で「Amor Libre」の訳語が「自由恋愛」で定着して、その「生殖を目的とする男女の関係を特別視する家族制度の廃止」という意味が不可視化されてるのも家父長制の存続に有利に働いてるかも。「Amor Libre」とは「誰かを選ぶ必要もなく、誰かから選ばれる必要もない」ということでもあるんだけど。 twitter.com/ramonbookprj/s…
posted at 20:02:11

平塚の「種族保存のために女の全生涯は犠牲にされるべきなのか」という問いに力強く「否!」と答えるのがアナルコフェミニズム。アナキストだったら「国家存続のために女の全生涯は犠牲にされるべきなのか」という問いの方がいいか。「少子化は絶対悪」という家父長制的価値観はいい加減にしてほしい。 twitter.com/ramonbookprj/s…
posted at 20:13:27

 

2021年3月25日

そりゃ、21世紀にもなって「婚姻制度は生殖のため」とか主張してたら外圧かかるよな。 欧州のリベラル勢力は私有制の要の「家族」を維持するために、生殖から切り離すことで婚姻制度を拡大/普遍化しようとしてるんだから。資本主義には原始的な家父長制が邪魔になってきてる。www.asahi.com/articles/ASP3R…
posted at 19:05:28

印度で家をもたない男は男として認めないといふ風があるとききますが、勿論、この風は、日本にもある。それは単なる「独身」を軽蔑するのではなく「私有財産」の無いことを軽蔑するのである。妻子を私有財産として所有しているということは男にとっての非常な誇である。(婦人戦線「家庭否定論」より)
posted at 19:14:09

家庭といふ言葉によって、ここでは男子が主権者であり、婦人と子供が男子に対する隷属者である状態、男性中心の男女結合の状態を意味する(中略)私たちは社会主義者である。が、私たちは家庭否定を叫ぶ。即ち男性の権力、男性中心の物の見方を排除する社会主義である(婦人戦線「女性の社会主義」)
posted at 19:20:38

今日の家庭生活といふものは、殊に日本の家庭生活といふものは、古い伝統を持った家族主義に支配せられ、その身分関係、経済関係は、親族法や相続法といふやうな、法律規定によって支配されているので、各自の自由を最高とする吾々の理想を隔てること、甚だ遠いのである。(婦人戦線「自由と家庭」)
posted at 19:27:01

家父長制支持者は「愛」とか「一つになる」とか言うけど、資本主義社会での婚姻は二人の個人が単一の経済体とみなされる経済的特権を享受するための制度。家族制度は相続で富の独占の維持を可能にすることで私有制を支える。婚姻は家父長制の問題で、家族は資本主義の問題。matomebu.com/news/etv-kamei…
posted at 19:44:26

資本主義社会で婚姻で結びつけられた家族が経済的特権を生み出すからこそ、同性婚ができないことが明白な差別とされて、同性婚が合法化されるようになった。資本主義では結婚も家族も経済の話なのに、日本だと結婚や家族を抽象的な愛と結びつけて情緒のオブラートに包むから議論が進まないのだと思う。
posted at 20:00:27

 

2021年3月27日

本当に森喜朗は家父長制の思想を日本語に落とし込むのが上手いなと感心する。この発言は「女性=生殖能力のことだから生殖能力がなくなると女性のカテゴリーには入らない」ということで、こういう発想が出発点にあるから女性と生殖が切り離せないし生殖と結婚も切り離せない。www.tokyo-np.co.jp/article/94020
posted at 17:55:19

ここで菅は「家父長制の家族の概念が壊れるから婚姻制度から生殖を切り離すことができない」と言ってる。結局、自民党の役割って家父長制の利権を守るロビーなんだろう。そう考えると非合理的な政策や提案も一貫したものに見えてくるし、根強い支持があるのも理解出来る。 www.jiji.com/jc/article?k=2…
posted at 18:01:43

フランコ体制と同じ戦略が自民党の長期政権を支えている。家父長制は人口の半分に一定の利益をもたらすから権力を支える仕組みとしてかなり優秀。スペインには今もなお「フランコ時代は良かった!」という年長の男性が一定数存在するのだけど、彼らにとってフランコ時代の方が良かったのは真実だろう。 twitter.com/ramonbookprj/s…
posted at 18:18:27

ちなみにスペインのフランコ体制の家父長制は日本の自民党みたいな原始的なものではなく、もっとずっと洗練されていた。その手法は既存の権力のヒエラルキーに外にいた女性の中にヒエラルキーを再生産するもの。労働者階級の女性を支配する役割を担う女性エリート集団を作り、女性に女性を支配させた。 twitter.com/ramonbookprj/s…
posted at 18:29:53

フランコ体制の女性エリート集団は完璧な女性を演じた。内戦で荒廃した農村を一分の隙もない服装で訪れては、女性や子どもたちを笑顔で支援した。憧れによって支配するという今のインフルエンサーに近い手法。米国の民主党的なリベラルのフェミニズムに警戒感を抱くのはフランコ体制を彷彿させるから。
posted at 18:42:31

スペインの家父長制研究で専ら対象となるのがフランコ体制。力で支配する男性的な軍事独裁として始まったけど、その手法が次第に洗練されていったから約40年も続いた。フランコの家父長制では、男性間の支配は力、女性間の支配は憧れと、異なる手法でヒエラルキーを構築したところが非常に興味深い。
posted at 19:06:11

スペインの歴史ではアナキズム運動に対する反動と位置付けられるからフランコ体制に興味を持った。そこで家父長制と国家権力の見方を知ったおかげで、日本の家父長制がクリアに見えてきたのは思いがけない収穫だったけど、今度は何で日本には家父長制がここまで原始的なまま残っているのかが気になる。
posted at 19:28:15

国外ではスペインに女性の政治家が多いことが好意的に語られるけど、フランコ体制下で女性の指導者層が社会的に認知されたことが大きな要因であることは否めない。ファランへ婦人部の遺産でもあるから、左派だけでなくてフランコ直系のPP国民党も州知事やら市長やらの要職を女性が占めるケースが多い。 twitter.com/bbcnewsjapan/s…
posted at 19:42:12

フランコ体制みたいに家父長制の構造や価値観を温存したままで女性のエリート層を作ると、この記事に出てくる「誰かのケアをしていないだけでなく、自分のケアを誰かにさせているケアレス・マン」が女性の間にも出現して、労働者階級の女性が被るケア労働の負担が増大する。 gendai.ismedia.jp/articles/-/81201
posted at 20:14:56