コロラド先生のツイート
「ねずみ様だけは避けて欲しかった。
だからこそウイルスはそこに最適化するのだが。」
がすべて…orz
●香港:シリアンハムスター間でSARS-CoV-2の感染伝播が起こり、これがヒトに感染してヒト間でのアウトブレイクを起こした事例
→動物間での大規模な自然感染伝播は、養殖場ミンクや野生オジロジカで起こる事が既知でしたが、今回はペットショップのシリアンハムスターでの報告です。— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
これはもう阻止は無理だな。
ワクチンも潰しちまったし。ワクチンの立て直し
治療薬の開発
NAAT法による大規模検査体制の立て直し
防護具の改良、普及
社会活動の防護への最適化
これらをやらないと人類は大きく後退する。
— Hiroshi Makita Ph.D. 誰が日本のコロナ禍を悪化させたのか?扶桑社8/18発売中 (@BB45_Colorado) March 15, 2022
ねずみ様だけは避けて欲しかった。
だからこそウイルスはそこに最適化するのだが。
— Hiroshi Makita Ph.D. 誰が日本のコロナ禍を悪化させたのか?扶桑社8/18発売中 (@BB45_Colorado) March 15, 2022
シリアンハムスター間で伝播したウイルスが、ヒトに感染し、それがヒト- ヒト感染としてクラスターを形成した事が系統樹解析と疫学検討で示されています。
— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
種を超えてここまで拡大してしまったSARS-CoV-2はもはや根絶は不可能であり、変異株も想定したワクチン戦略と治療薬剤で対応するしかなさそうです。
ワクチン戦略を考える上で脅威となるのは、他の動物間で個別に進化したウイルスがspilloverとして突然、ヒト間に入り込んでくる場合でしょう。— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
ヒトとの接触回数を考えると、ペットショップで扱われるすべての動物はモニタリングの対象とすべきなのだろうと思います。
Transmission of SARS-CoV-2 delta variant (AY.127) from pet hamsters to humans, leading to onward human-to-human transmission: a case studyhttps://t.co/TMN8G5M1Rk— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
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・SARS-CoV-2はヒト以外にも広い宿主域を有している。ヒトから動物への自然感染例として、ペット(イヌ、ネコ、フェレット)、動物園(ネコ科動物、ゴリラ)、養殖場(ミンク)、野生動物(オジロジカ)が報告されている。— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
動物における持続感染伝播と独自の進化については、養殖ミンク農場でのアウトブレイクや、オジロジカの集団で起こっている事が分かっている。
— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
・感染実験により、ヒト以外の霊長類、ハムスター、フェレット、アメリカンミンク、ネコ、イヌ、タヌキ、北米シカマウス、エジプトフルーツコウモリ、アジアツメガエルラッコ、オジロオジカが感受性の高い動物として知られている。
— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
養殖農場のミンク間で伝播したSARS-CoV-2変異株がヒトに感染した事例が報告されている。しかし、それ以外の動物からヒトに感染伝播し、その後のヒトーヒト持続感染につながるという事例は現時点でまだ見つかっていない。
— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
・動物での感染実験では、直接接触、飛沫、エアロゾル等による感染が起こる事が示されているが、シリアンハムスターでは、飛沫よりもエアロゾルを介した感染が効率が良い事が分かっている。
— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
・今回、2022年1月15日にペットショップの店員のSARS-CoV-2感染が診断された後に、店内および倉庫内の動物がSARS-CoV-2に感染している事が明らかになった。当時、香港ではオミクロン株が流行しており、デルタ株は2021年10月9日以降は感染例は認められていなかった。
— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
・本検討では、香港にある当該ペットショップとそこに出荷している倉庫で飼育されている動物から、スワブおよび血液サンプルを採取した。SARS-CoV-2感染が確定診断されているペットショップの複数の店員からも鼻腔スワブおよび唾液検体を採取した。本患者はデルタ株に感染していた事が確認されている。
— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
口腔スワブは定量的RT-PCR(RT-qPCR)を行い、血液サンプルを用いsurrogateウイルスを用いた中和試験とプラーク減少中和試験を行った。
・RT-qPCR陽性検体については、ISeq sequencing platform(Illumina)を用いてゲノム配列を決定し、ウイルスゲノムの系統樹的解析を行った。— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
(結果)
・ペットショップ内のシリアンハムスター16匹中の8匹(50%)、倉庫内のシリアンハムスター12匹中7匹(58%)が、RT-qPCRまたは血清検査でSARS-CoV-2の感染している事が分かった。— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
ドワーフハムスター(n=75)、ウサギ(n=246)、モルモット(n=66)、チンチラ(n=116)、マウス(n=2)においては両検査でも感染例は1匹も確認されなかった。
— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
・本事例でのヒトおよびハムスター由来のウイルスゲノムはすべてデルタ株AY.127に属しており、この時期の同地域においては感染例が見られていない株だった(that had not been circulating locally)。
— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
・ハムスター由来のウイルスゲノムは、系統樹的に関連している株だったが、いくつかの部分で塩基配列の違いが見られた(with some sequence heterogeneity)。系統樹からの推定では、ハムスター間の感染伝播は2021年10月14日(95%CI 9/15- 11/9)頃に始まったと推定された。
— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
ヒトと動物間における多数回の人獣共通感染(Multiple zoonotic transmission events)が発生し、それがその後にヒト- ヒト持続感染へつながった事が判明した。
— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
(結論)
・ペットハムスターは、SARS-Co-2に自然感染しうる( naturally infected)。ウイルスはハムスター間で感染伝播が可能であり、ハムスターからヒトへの感染も起こる。— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
・今回の香港でのペットショップでのアウトブレイクは、具体的には1つの倉庫とそこから動物が供給される2つのペットショップ内のハムスターで起こっていた。これらのウイルスは遺伝子的に類似していたが、同一ではなかった事から、ハムスター間での感染がしばらく続いていた事を示唆していた。
— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
・ゲノム解析および疫学的解析の両者とも、ハムスターとヒト間における感染伝播が2回以上(more than one)あった事を示していた。この感染事例は、その後にヒト-ヒト感染へとつながっていた。
— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
・香港でのデルタ株は今回の事例の3か月以内には見つかっていない。かつて流行したデルタ株もAY.127ウイルス系統ではなかった。今回のアウトブレイクはSARS-CoV-2に感染した輸入ハムスターが感染源であった可能性が高い。
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・デルタ株AY.127の系統樹解析
上の赤と緑が今回のアウトブレイク株です。
赤がヒト由来15株、緑がハムスター由来11株でありクラスターを形成していますが、ゲノム配列は同一ではありません。
ハムスター間およびヒト間で、それぞれ時間をかけた連続的な感染伝播が起こった事を示しています。— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
下部の青のクラスターは、過去の輸入例による香港でのヒトクラスターであり、今回の事例とは異なっています。 pic.twitter.com/RIi6VoJdus
— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
・ペットショップおよび倉庫内の動物種によるRT-PCR陽性率
同じような環境に置かれていたはずですが、ハムスター以外では陽性動物は見つかっていません。
ハムスターのSARS-CoV-2への感染感受性が特に高いのか?— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
あるいは持ち込まれたウイルスがハムスター由来であり、その中で進化した結果、他の動物への感染親和性が低下している結果を見ているのかもしれません。
(続く) pic.twitter.com/UetrZqIEil— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
(続き)
・ハムスター間での感染率の違い
シリアンハムスターで高い感染率を示していますが、ドワーフハムスターでは感染例がありません。
これも上記と同様の2つの可能性が考えられると思います。— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
気になるのはPCRでの陽性率の高さです。
ハムスター感染例の感染期間について個別に検討する必要性がありそうな気がします。
持続感染するか、もしくは感染期間が非常に長い可能性がありそうです。— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
その場合には、ハムスター体内での免疫応答から回避する方向へ選択圧がかかり、spike proteinの変異速度が速くなる可能性もあるかと。 pic.twitter.com/iqDnCjsn7h
— influenzer (@influenzer3) March 15, 2022
◆Transmission of SARS-CoV-2 delta variant (AY.127) from pet hamsters to humans, leading to onward human-to-human transmission: a case study
【THE LANCET 2022年3月12日】
https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(22)00326-9/fulltext
Summary
Background
Transmission of SARS-CoV-2 from humans to other mammals, including pet animals, has been reported. However, with the exception of farmed mink, there is no previous evidence that these infected animals can infect humans, resulting in sustained human-to-human transmission. Following a confirmed SARS-CoV-2 infection of a pet shop worker, animals in the shop and the warehouse supplying it were tested for evidence of SARS-CoV-2 infection.Methods
In this case study, viral swabs and blood samples were collected from animals in a pet shop and its corresponding warehouse in Hong Kong. Nasal swab or saliva samples from human COVID-19 patients epidemiologically linked to the pet shop and from subsequent local cases confirmed to be infected by SARS-CoV-2 delta variant were collected. Oral swabs were tested by quantitative RT-PCR (RT-qPCR) for SARS-CoV-2 and blood samples were serologically tested by a surrogate virus neutralisation test and plaque reduction neutralisation test. The SARS-CoV-2 RT-qPCR positive samples were sequenced by next generation viral full genome sequencing using the ISeq sequencing platform (Illumina), and the viral genomes were phylogenetically analysed.Findings
Eight (50%) of 16 individually tested Syrian hamsters in the pet shop and seven (58%) of 12 Syrian hamsters in the corresponding warehouse were positive for SARS-CoV-2 infection in RT-qPCR or serological tests. None of the dwarf hamsters (n=75), rabbits (n=246), guinea pigs (n=66), chinchillas (n=116), and mice (n=2) were confirmed positive for SARS-CoV-2 in RT-qPCR tests. SARS-CoV-2 viral genomes deduced from human and hamster cases in this incident all belong to the delta variant of concern (AY.127) that had not been circulating locally before this outbreak. The viral genomes obtained from hamsters were phylogenetically related with some sequence heterogeneity. Phylogenetic dating suggests infection in these hamsters occurred around Oct 14, 2021 (95% CI Sept 15 to Nov 9, 2021). Multiple zoonotic transmission events to humans were detected, leading to onward human-to-human transmission.Interpretation
Pet hamsters can be naturally infected with SARS-CoV-2. The virus can circulate among hamsters and lead to human infections. Both genetic and epidemiological results strongly suggest that there was more than one hamster-to-human transmission event in this study. This incident also led to onward human transmission. Importation of SARS-CoV-2-infected hamsters was a likely source of this outbreak.